GM:じゃ、クレリアからいこうか。
君は二十畳ぐらいの部屋に通される。所々に絵や彫刻なんかが飾ってあり、中央にテーブルがある。相手はまだ来てないみたいだよ。
ウェイトレス/ラズリ:「食前酒を御持ちしました」
クレリア:「お酒は……飲めません。水でいいです(笑)」
ラズリ:(代わりにぐいっと飲んで)「じゃ、がんばってね」
クレリア:(居心地悪そうに服のあちこちをいじっている)
ラズリ:「そのドレス、似合ってるよん。(くるっと後ろを向いて笑いをこらえながら)馬子にも衣装」
クレリア:「悪かったですね」
それより──まだ来ません?
GM:まだだね。
銅像/オペリオ:「♪せ、背中がかゆい!♪」
クレリア:「動かないでくださいよ」
オペリオ:「♪そ、そんな……♪」
ラズリ:「はい、代わりにジュース持ってきたよ」
クレリア:「どうも」
カレン:「もらった!(横からさっとジュースを取って)ちゅ〜」
ラズリ:「あ、カレンちゃんが飲んじゃった(笑)」
クレリア:「なんだかなぁ」
──で、まだ来ません?
GM:来たよ。知ってる顔だ。
クレリア:やっぱり?
GM:ティオさん。カスタの恋人だよ。
クレリア:なるほど。ティオさんの見合いの相手は私だったんですね。
「(ティオに向かって)もうここはいいでしょう。早くカスタさんのところへ!」
GM/ティオ:「え?」
クレリア:「だから、あなたの見合い相手は私だったんです」
ティオ:「あ、なら断っていいんですね(笑)」
ラズリ:「もうおもいっっきり断っちゃって」
クレリア:「それより早く! 行きますよ!」
フローラ:あ、お酒があるわね。(コロコロ)判定しっぱ〜い。ぐびぐびぐび……ばたん。ぐ〜(寝た)。
クロヌシ:どんな様子だ?
GM:隣りの部屋から覗いてるんだっけ。カスタとロートシルト、それから若はげの男が見えるよ。
クロヌシ:あれが若だんなか。
ティンベル:若はげの若だんななんだね(笑)。
GM/ヒルガン:「私の会社がこの間、マダーの……(中略)……してね」
クロヌシ:「つまらん話をしているなぁ」
ティンベル:「操るんじゃなかったの?」
GM:操られてる様には見えないよ。
クロヌシ:「野郎、約束を守らないつもりか……」
クレリア:(こっそり部屋に入ってきて)「クロヌシさん、様子はどうですか」
クロヌシ:「見ての通りだ」
ヒルガン:「どうだい。話を聞いてますますほれこんだだろう」
カスタ:「はぁ、いえ、その、はい」
ラズリ:(テーブルの上に料理をどんと置いて)「子羊のステーキ1年分です」
ヒルガン:「こ、こんなに頼んだ覚えはないが?」
ラズリ:「あら、御注文どーりですが。そちらの方から」(ロートシルトの方を見る)
ロートシルト:「あ、こっちに話を振るな(笑)」
ラズリ:(ロートシルトに近づいて)「操るんなら早くやっちゃって」
ロートシルト:「はい、はい」
GM:ちょっと知力で判定してみて。
クロヌシ・ティンベル:失敗。
クレリア:成功してます。
GM:ヒルガンの目がうつろになったよ。
クレリア:操られたってことですか?
GM:多分──ね。
ラズリ:(カスタに小声で)「いいみたいだよ」
カスタ:(うなずいて)「あの、お返事のことなんですけど……」
ヒルガン:「み、見合い? 返事? そ、そんなものこちらからお断りだ! ……あれ?」
一同:よし!
GM:と、そのとき──
ヒルガン:「ひ、ひひひひひひひひ……」
ラズリ:「何?」
GM:突然若だんながカスタに襲いかかる。
クロヌシ:なんと!
クレリア:壁突き破ってカバーに入ります!
グレン:(部屋に飛び込んできて)呪文の集中!
クロヌシ:カスタさんをかばうけど……間に合うか?
GM:間に合うよ。で、若だんなはぱたりと倒れる。
グレン:あら?
ラズリ:じろり(ロートシルトをにらむ)
ロートシルト:「今の……俺じゃないぞ」
ラズリ「あんたじゃ……ない?」
GM:さて、と。あの刀を持ってるのはクロヌシかな?
クロヌシ:そうだが?
GM:若だんなの舌がのびて刀に絡みつこうとする。
クレリア:し、したぁ?
クロヌシ:かわすぞ。(コロコロ)ひらり。
GM:よけちゃった? じゃあ、若だんなの舌はのびきったまま動かなくなる。
ティンベル:舌がのびたまま? なんかシュール。
グレン:「なにがどうなってんだ?」
ロートシルト:(小声で)「ちっ、ツェラーのやろー……」
ラズリ:「え?」
ロートシルト:「いや、なんでもない。それより、やっぱこれは失敗なんだろうな。ん、お礼はいいや」
クレリア:お礼って、私のこと──ですよね。ああ、たすかった。
グレン・クロヌシ:ちっっ!
ロートシルト:「じゃ、俺帰るから」
ラズリ:「え?」
GM:すたすたと出口の方に歩いていくよ。
ラズリ:帰っちゃうの?
ロートシルト:「それじゃ、また会おうぜ」(手を振って、去っていく)
クレリア:「……また?」
グレン:こっそり後をつけるぞ。
GM:尾行するの? それなら建物から出たところで見失う。
グレン:「ちっ、どこ行きやがった」
GM:グレン、知力で判定してみて。
グレン:(コロコロ)成功してるが……なんだ?
GM:建物の屋根の上。すさまじい殺気を感じる。
グレン:(見上げて)「誰だ!」
GM:黒い人影がふっと姿を消す。それと同時に殺気も消える。
グレン:「…………」
GM:こうして、お見合い騒動は幕を閉じるワケだが……。
ラズリ:なにがなんだか分かんないうちにね。
クレリア:カスタさんと病院はどうなりました?
GM:若だんなは舌がのびたまま治らず、社長の座は別の人に渡った。今は第七診療所で養生中。
縁談は話そのものがなかったことになり、カスタはティオと結ばれた。
病院への援助も、新しい社長が続けることを約束してくれた。
クレリア:一応は、めでたしめでたしってわけですね。
GM:そゆこと。
ラズリ:ロートシルトってなんだったのよぅ。
GM:さあね。
「ツェラーか……。余計なことしやがって」
「あの女、ミュスカディではなかったのだろう?」
「ああ。……顔はうりふたつだったけどな」
「昔自分を捨てた女がまだ忘れられんとはな」
「ばーか、そんなんじゃねーよ。……それより『合成術』の方、順調だぜ。奴の技術もなかなかのもんだ」
「土地神──我らが夢のための道具」
「夢、ねぇ。俺は楽しければ何でもいいけどな」
「私は次の計画へ移る。こちらの方はまかせたぞ」
「海の方ね。はいはい」
「悪ふざけもほどほどにな。……では、頼んだぞ」
「……行きやがったか。
土地神にあの刀……。ツェラーめ、何を隠してやがる……」
