MOND REPLAYV

  時に、テーレ1136――
 

GM:「とある夜のこと。リューセ、ゼナ、サリース、ユンケ、ガンバは定食屋弁天で晩飯をしばいていた」

ゼナ:「しばいてるのね……」

GM:「で、飯も食べ終わって、食後のお茶でも飲みながら話をしてるわけだ」

ゼナ:「今日ドラ○もんやってなーい」

サリース:「あんた、相変わらずガキね」

ゼナ:「だって好きなんだもん」
 

 南キャンバス大陸で今一番人気のアニメは『美少女旋風エロマンガー』である……という裏設定がある。
 

GM:「さて、明日はユンケとガンバの誕生日でね、パーティーでもやろうかということになってる」

ユンケ・ガンバ:「「あ、そうなんだ」」

ゼナ:「演出はボクにまかせてね」

アルバス:「じゃ、オレが幹事だ」

GM:「お前はここに、 おらん(笑)」

サリース:「マスター(GMではなく定食屋の主人)にお料理作ってもらおうかな」

GM/主人:「『バイト代から引いてていいか?』」

サリース:「え……。それじゃ、会費集めようかなぁ」

GM/主人:「『それはそうと、冷蔵庫の調子が悪いんだ。ゼナ、ちょっと見てくれないか?』」

ゼナ:「あ、いいですよ」

サリース:「冷蔵庫なんてあるの?」

ユンケ・ガンバ:「「木でできてて中に氷が入ってるとか……」」

GM:「普通の冷蔵庫だよ。『輝石』で動くやつ」

ゼナ:「どこが悪いのかな……?」

GM:「判定してみて。『自分から』調べるから……『心』の『攻撃』値を基準に判定するのだ」
 

 今回のルールでは、ステータスがの3つに分かれており、それぞれに攻撃、回避、防御、耐久の値が決められている。そしてサイコロでそれ以下の目を振れば成功となるのだ。
 

ゼナ:「『心』の『攻撃』ね――44あるよ」

GM:「成功率44%ってこと。さあ、D100を振って、それ以下を出すがよいぞ」

ゼナ:(コロコロ(←サイコロを振る音))「37。成功してる」

GM:「モーターが壊れてるみたいだね」

ゼナ:「あ、これはモーターが駄目になってますね。うちに同じやつがあるから、取り替えますよ。……今すぐがいいですか?」

GM:「こういう商売だからねぇ。なるべく早い方がいい」

ゼナ:「じゃあ、ぱぱっと家に取りに帰ります」
 

 しばらくして――
 

ゼナ:「遅れてごめんなさい。さっそく取り替えますね」

GM:「ではさっきと同じように判定するのだ。今度はプラス20の修正で振って」

ゼナ:「合計で64。これなら楽勝で成功――(コロコロ) 99?(笑)」

GM:「それはひょっとしてファンブル(大失敗)というやつでは?」
 

 ちゅどぉぉーん!
 

サリース:「ちょっとゼナ、あんた何やったの?」

ゼナ:「はは……爆発しちゃった……。(髪の毛を押さえて)ああ〜! ボクの髪がアフロに〜!(笑)」
 

 前のキャラでもやったな、それ。
 

ゼナ:「ごめんなさい。なんか持ってきたモーター壊れてたみたいで……」

サリース:「あー、明日からどうしよう……」

アルバス:(ぼそっと)「明日は春巻き定食を出さないことだな……」

リューセ:「何それ。よく分かんない……(笑)」

ゼナ:「ごめんなさいごめんなさい。明日新しいの持ってきますから」

サリース:「しょーがないなぁ。じゃあ、おわびの印に一晩……」(ずるずるとゼナをひきずっていく)

ゼナ:「わー、イヤだイヤだイヤだー! 離せー!」

リューセ:(もみ手をしながら)「いらっしゃいませぇ。お2人ですか? お泊まりですか?」

サリース:「2晩お願いできる?」

リューセ:「2晩もですかぁ? ありがとうございます」

ユンケ・ガンバ:「「わたいらもついて来てる〜」」
 

 いつの間にやら舞台はリューセの家(ラブホテル)に移っている……。
 

リューセ:「4名様ですか?」

サリース:「うーん。それでもいいかも……(笑)」

リューセ:「ごゆっくりどーぞぉ」

ゼナ:「うわーーー! 助けてー!」
 

 ぎいいいいい……ばたん。
 

GM:「――と、ここまでは現実? それとも妄想?(笑) それによって展開変わってくるんだけど……」

サリース:「さすがにここまでは……やってもいいの? いいならやるよ」

リューセ:「私はやってほしいなぁ。(ぱんと手を打って)2名様ごあんなーい!」

アルバス:「いらっしゃいませぇ。ご注文をどうぞ」

サリース:「えーと、特別ルームを1泊」

アルバス:「かしこまりました。(くるっと後ろを向いて)Cセット入りまーす

一同:「なぜCセットぉ!?(笑)」

リューセ:「大変お待たせしました。530タランになります」
 

 結局、部屋の中へ――いいのか、それで?
 

ユンケ・ガンバ:「「ドアにコップを当てて聞き耳(笑)」」

ゼナ:「イーヤーだー!」

サリース:「イヤだったら本気で抵抗しなさいよ。この場合は『体』で判定かな?」

リューセ:「そうだねぇ。『技』は中に入ってからだろうから――ってゴメンね、下ネタで」
 

 結局、サリースの『体攻撃』値からゼナの『体回避』値を引いての判定となった。結果は――
 

サリース:(コロコロ)「ちぇっ、失敗してる」

ゼナ:「さささささぁっと逃げる。……助かったぁ」

リューセ:「お客様、お代はぁ?」

ゼナ:「……これ、いつもの光景なのかなぁ」

リューセ&サリース:「「いつもの光景だと思う(笑)」」

ゼナ:「とほほ……」

リューセ:「――さ、GM、話を進めちゃってください」

アルバス:「悪代官のたくらみを知った町娘。さあどうする?」

サリース:「ふっふっふっ、実は町娘は仮の姿。その正体は――」

アルバス:「遠山の金さん」

サリース:「なぜー!(笑)」

リューセ:「あれはほっといていいから、話進めよ」

GM:「あ、ああ……(なんだかなぁ……)。ええと、ゼナとサリースは外に出るんだね。外に出てみると、通りが何やら騒がしい」

サリース:「何かあったのかな? とりあえずそのへんの人に聞いてみよう。『何かあったんですか?』」

GM:「なんでも不審な男がこのへんに逃げ込んだらしい」

サリース:「へぇ……」

アルバス:「そんなヤツもいるんだな」

サリース:「ひょっとして、その男って16歳ぐらいでマント羽織ってたりする?」

GM:「いや、髭面の男だったらしいよ。顎髭までもじゃもじゃの」

サリース:「何したの、その人」

GM:「さあ。そのへんのことはよく分からない」

サリース:「ふーん。じゃ、いいや。またゼナを追いかけ回す」

ゼナ:「きゃーきゃー」

アルバス:「さあ今度は『技』で判定だ!(笑)」

GM:「──するなよ、勝手に」

サリース:「ふっふっふっ、あたしの磨き抜かれたテクニックに抵抗できるかしら?」

ゼナ:「できるわけないじゃん(笑)」

サリース:「さーてどうしてくれよう……」

リューセ:「いいかげんやめようよ(笑)。――で、不審人物がうろついてるのね」

ユンケ・ガンバ:「「とりあえず地面を調べよう。お金が落ちてるかもしれないから」」

GM:(コロコロ)「えっとね、7タラン拾った」

ユンケ・ガンバ:「「あ、拾ったんだ。冗談で言ったのに」」

サリース:「それはなかなか……」

リューセ:「1タランていくらぐらい?」

アルバス:「えーと、種子島(火縄銃)が700タランだから……100円ぐらいじゃないか?」

GM:「――で、街がざわついてるんだけど」

サリース:「不審人物がいるんでしょ。でも……何したらいいんだろ」

リューセ:「分かんないよねー」

GM:「何もしないなら何もしないって言ってね」

リューセ:「じゃ、何もしなーい」

サリース:「そういう人がいたってことだけ心に留めておく。で、冷蔵庫の後片付け(笑)」

ゼナ:「……ボクは家で冷蔵庫造ってます」

ユンケ・ガンバ:「「ヒカリモノ(←冷蔵庫の部品のことらしい)の回収〜」」

サリース:「あんたらはカラスかー!」

ゼナ:「……おーい、部品返してよ」

アルバス:「ふっ、やれやれ……。こいつらときたら……」

GM:「お前はここに、いないだろ」

リューセ:「私は店番、かな」



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