GM:「どうする?」
アルバス:「こいつらについて行ってもなぁ……。──いくら払える?」
ジョスター:「今は持ち合わせがありませんが……脱出できたら出来る限りの礼はします」
アルバス:「出来る限りってのが信用できないんだよなぁ」
ミック:「こんなところで一生を送るより、このチャンスにかけてみないか?」
アルバス:「いくらで? ──よく考えてみろよ。お前たちがオレを用心棒として雇うということは、オレは足手まといを3人連れていくということだ。さ、いくら出す?」
リューセ:「アルバス……全然改心してないよねえ……」
サリース:「さらにひどくなった気がする……」
ヒース:(しばし考えて)「3人で8000タラン。ことわざ教の総本山があるモトに帰ればそれだけ用意する」
アルバス:「総本山ってモトにあったのか。──まあいい、のってやるか。その代わり、あれもいただくぞ。集会場にあった像についてたペンダント」
ジョスター:「あれは軍の連中が持っていったから……(アルバスにギロッとにらまれて)ここを脱出するときに何とか見つけてみせます、はい。……それからこれは通気孔の地図らしいんで、これも使ってやってください……」
リューセ:「でも『筆の誤り』なのね」
一同、大笑い。
アルバス:「よし、この紙に『8000タラン払います』って書いて順番に血判押せ、ほら」
トリオ:「しくしくしく……」
ユンケ:(小さくなって、アルバスの耳にそっと語りかける)「こいつらを殺して単独で行った方が安全だわさ」
アルバス:(小声で)「先に言うな、先に。──それからここに『8000タラン払えなかった場合は、命に代えてもクーア取って来ます』って書け。いいな」
トリオ:「とほほぉ……」
アルバス:「でも通気孔って暗いんだよなぁ」
ミック:「兄貴、懐中電灯ならありますぜ」
リューセ:「いつの間にか兄貴になってる……」
アルバス:「こいつら使ってことわざ教徒になろうかな、オレ。実は狙ってるんだ、百二十八将軍の地位」
リューセ:「あ、私も狙ってるよ(笑)」
アルバス:「懐中電灯があるなら何とかなるかな。ちなみに順番は先頭が河童、次に猿、オレ、そして弘法」
GM:「やっぱそうきますか……。それが一番安全だもんね」
そしてアルバスとことわざトリオは通気孔の中へ──
GM:「通気孔からいろんな部屋をのぞきながらしばらく進むと、とある部屋のところでミックが止まる」
ミック:「兄貴、例の生意気なマント野郎がいますぜ。それも2人。1人は声からすると女かな」
アルバス:「そうか──で?」
ミック:「いや……あいつらが仲間になってくれたらもっと心強いかなぁ、なんて」
アルバス:「確かにお前らよりは強そうだよな……。何か話してるなら、ちょっと聞き耳立ててみるか」
GM:「2人ぼそぼそと話をしてる。と、もう1人のマントが部屋に入ってくる。
『ただいま、マフィ、シェオール』
『どうだった?』『うん、“クーア“はイーグルって人の部屋にあるみたい』
『ねえねえゴーヴァは?』
『さあ……。でもあの人ならどこにいても合流できるわよ。強いから』
『そうだね』
──というところでシェオールと呼ばれた男が、ばっと通気孔の方を見て
『誰だ!』」
アルバス:「気づかれたか!(通気孔の網をガンッと蹴り外して部屋に飛び降り、銃を構えながら)動いてよし!」
なんじゃそりゃ!?
マントの男(シェオール):「何やってるんだ、お前……」
アルバス:「そういうことは河童に聞け。──河童、答えてやれ」
ミック:「実はここから逃げようとしてる最中なんス」
シェオール:「ほう──どうやって?」
アルバス:「弘法!」
ジョスター:「は、はい。えーとこの通気孔を伝って外に出ようと思ってます」
シェオール:「で、その方法で確実に外に出られるのか?」
アルバス:「猿!」
ヒース:「い、いや、そのはずだったんですけど、なんかさっきから同じところをぐるぐると……」
アルバス:「──ということだ。以上」
シェオール:「で──?」
アルバス:「でって──先に声をかけたのはそっちだ」
シェオール:「いや……まさか正直に姿を現すとは思わなかったから……」
アルバス:「だからといって上から手を振るわけにもいかんだろ」
ウェンディ:「逃げるとかいろいろ方法はあるでしょうに……」
アルバス:「ではまた会おう。次に会うときは、外だ!(そう言って、通気孔によじ登る)──ついて来たかったら、ついて来てもいいぞ」
シェオール:「そういうスマートじゃないやり方は好きじゃない」
アルバス:「そうか。──よしいくぞ、河童、猿、弘法!」
トリオ:「へーい」
アルバス:「でもやっぱい暗いとこはヤダ……」
ミック:「兄貴ぃ〜頼みますよぉ」
そしてまたズリズリと前進する4人であった──

GM:「では女性陣の方。リューセはしばらくは楽しくやってたんだけど、ここにきて担当変え(?)だ」
リューセ:「はい?」
GM:「独り占めはずるい、こっちにも回せ、ってさ。(コロコロ)おうおう、今度はかなりヤバそうなおじさんのお相手だ」
リューセ:「やーん、せっかく楽しくやってたのにぃ」
GM:「はーい、がんばってね」
サリースはさらに情報を集め(させ)るが、リルルの居場所は未だに分からない。
サリース:「うーん、ウェンディもヤバそうよね。そっちから先に助けに行った方がいいかなぁ」
ユンケ:「そこにポタポタと天井から水滴が(笑)」
サリース:「ユ、ユンケ!?」
ユンケ:「アルバスが、通気孔からうっしっし」
サリース:「はい?」
ユンケ:「それだけ言って、また液体になってすーっと消えていく」
サリース:「な、なんだったの──って考えるだけムダか……」
そのころ──
GM/軍人:「『さあいよいよキャノン砲をモトに撃ち込む日が来た』」
ゼナ:「ついに来たか……」
GM/軍人:「『発射はお前がやれ。どーも私にはよく分からん』」
ゼナ:「そんな大それたこと……。このボタンとそっちのボタンとこっちのレバーをこうこうこうすればいいだけですから──どうぞ」
GM:「分かった(笑)。──で、『鉄の棺桶』の中がにわかに慌ただしくなる。『総員、配置につけ』」
アルバス:「ヤバイ、バレたか!? ──って、オレは通気孔の中でその日を迎えたのか?」
GM:「おう。まさに通気孔の中を進んでる真っ最中」
アルバス:「最悪だ……」
ユンケ:「はいはーい、ゼナのところににゅっと現れるだわさ。軍の人に見つからないように小さくなって」
ゼナ:(それに気づいて小声で)「おやユンケ、ひさしぶり」
ユンケ:(耳元で)「アルバスが通気孔から逃げ出そうとしてるだわさ」
サリース:「ちょっとぉ! なんであたしのときは『うっしっし』で、ゼナにはちゃんと伝えるわけ?」
ユンケ:「さーあ、なんのことやら」
ゼナ:「よし、こっちも隙を見て逃げ出そうかな」
GM:「隙があれば、ね」
ゼナ:「やっぱり、無理?」
GM:「今はまだ、無理っぽい」
ウェンディ:「わたしはどうなったんだろ」
GM:「ウェンディのお相手は 『ちっ、しょーがねえなぁ』 と言って、服を着る」
ウェンディ:「た、たすかったぁ……」
GM:「で、リューセのお相手は 『知ったことか』 と言って、服を脱ぐ(笑)」
リューセ:「やーん、もう呪文がもたないですぅ」(ずっと呪文で相手の平常心を保っていたのだ)
GM/軍人:「『どーも最近すぐ萎えるんだよなぁ……。もう2、3人呼んで、趣向を変えてみるか(笑)』」
リューセ:「なら私が鞭でも打ちましょうか(笑)」
サリース:「何が起こっているのか──このおっさんに聞けば分かるわね」
GM:「モトの人たちをキャノン砲で粛正するんだそーだ」
サリース:「人誅ね」
GM/軍人:「『そういうわけで私も行かねばならない。お前はここでおとなしくしてろ。鍵はかけていくからな』」
サリース:「はーい」
GM:「電子ロックだからね」
サリース:「ぐっ。──ちぇっ、通気孔から逃げるしかないかなぁ」
GM:「とゆーとこで、アルバスが通りかかったりする」
ミック:「兄貴、誰かいますぜ」
アルバス:「知らん」
ジョスター:「い、いいんですか、放っておいて」
アルバス:「分かった」(通気孔から銃を構える)
ズドン! すこーん!
サリース:「あいったぁ!」
ユンケ:(そこへにゅうっと出てきて)「な!」
サリース:(涙目で)「『な!』じゃないわよ!『うっしっし』ってこれのこと?」
ユンケ:(何も言わずに姿を消す)
サリース:「で、あんたは何をしてるわけ?」
アルバス:「見りゃ分かるだろ」
サリース:「まー、何となくはね。でもあたしは行けないわ──まだやることが残っているから」
アルバス:「誰もついて来いとは一言も言ってない」
サリース:「ムッ!」
アルバス:「じゃあ、後はよろしく!(3歩進んでから、また戻って来て)──ところで、何で外が騒がしいんだ?」
サリース:「なんかキャノン砲を撃つらしいわよ」
アルバス:「なんだ、オレが見つかったわけじゃないのか。──じゃ!」(去っていく)
ユンケ:「あ、そうだ。右手を切り離して、ネズミに変身させるだわさ」
サリース:「ちょっと、何よこれ」
ユンケ:「いや、別に。ちょっとね」


