MOND REPLAYV  XX

サリース:「常識的な意見……ね……」

リューセ:「はははッ……」(力のない笑い)

サリース:「それより気になったんだけど、そのディスクの価値ってなに?」

オペリオ:「芸術的価値」

サリース:「自分で言わないでよ」

オペリオ:「それについては当の本人が一番聞きたいんだけどね(笑)」

タナトス:「……ところでヒュプノス」

ヒュプノス:『なんだ、タナトス』

タナトス:「お前の横にある、立て看板は何だ? 妙にリアルなんだが……」

ヒュプノス:『おお、そういえば……』

オペリオ:「おれ、立て看板……ですか」

リューセ:「妙におちゃめね。なんか、前──じゃなくてこの後会ったときと印象が違いすぎる……」

サリース:「でもゲームなんかのドラマCDってこんなものよ?」

タナトス(オペリオに)「……あなたは……誰ですか……?」

オペリオ:「──立て看板といえば常盤貴子の立て看板を何度か盗もうと──」

GM:「……聞いてる?」

オペリオ:「常盤貴──え?」

GM:「……盗んだの?」

オペリオ:「いや、あくまで未遂であってちょっとした出来心が……ねえ」

タナトス:「──で、あなたは誰ですか?」

オペリオ:「詩人……とだけ言っておこう」

ヒュプノス:『だから、名前は……?』

オペリオ:「『オ』で始まるの♪」

リューセ:「オージロー」

アルバス:「織田信長」

サリース:「大山のぶ代」

ヒュプノス:「さ、最後は……?」

オペリオ:「『ー』」

サリース:「音になってない(笑)」

アルバス:「小笠原ナガトキー」

オペリオ:「何でそんな『バルキリー』みたいな名前なの、おれは」

ヒュプノス:『も、もうひとつヒントを……』

オペリオ:「アジサイ」

ウェンディ:「それよりホモッコがパートナーってことを言った方が……」

オペリオ:「あれはこのアルバムとは関係ないから」

アルバス:「シャズナとイザムwithなんちゃらーみたいなものか」

オペリオ:「キャイーンとブラックビスケッツみたいなものだと思ってくれ」

タナトス:「リューセ、何か知らない?」

リューセ:「いろいろ知ってるんですけど……たぶん前世の記憶なんかも混ざってるんで、何とも……」

タナトス:「前世……?」

オペリオ:「それから、さっき『オペラカシュハハガイノチ』という解析結果が出た。さあどうする!」

タナトス:「オペラ歌手! ということはあなたはひょっとして……」

オペリオ:「──違う」

リューセ:「まだ何も言ってないって(笑)」

タナトス:「あなたはひょっとして……オペラノビッチ=ハイドレンジャー!」

サリース:「オペラノ……ビッチ……?」

アルバス:「お前、オペラノビッチっていうのか……」

オペリオ:「お寺の息子ではありません──お寺の、ビッチなんつって。ちなみにわたしはオペリオビッチ=ハイドレンジャーです」

ヒュプノス:『それだ、オペリオビッチ=ハイドレンジャー!』

サリース:「あのさー、何でそんなあやふやな知識のくせにディスクを欲しがるの?」

ヒュプノス:『貴様ら凡人には分かるまい……“初回特典”の価値など!』

ウェンディ:「いえ、よく分かります」

GM:「………………」

タナトス:「と、とにかく! オペリオさんを離せ、ヒュプノス!」

オペリオ:「離せも何も、つかまれても捕まってもいないんだけど」

タナトス:「勝負だ! そして勝った方がこの人をもらう!」

オペリオ:「それは結婚してくれるってことだね?」

リューセ:「うわー、ものすごい覚悟がいりそう……」

アルバス:「あのさ、この人も人間なんだから、本人の意思ってのを大事にしようよ」

リューセ:「こ……こんなのアルバスじゃない……」

ウェンディ:「ひょっとしてGMと何か打ち合わせを……」

GM:「してないしてない」
 

 本当に、どうしてしまったというのだアルバス!
 

サリース:「じゃあわんこそば対決、てのは?」

アルバス:「○んこそば」

オペリオ:「うんこそば」

アルバス:「言うなー!」

オペリオ:「あとち○こそばとか」

アルバス:「ま……」

サリース:「わああああ! ヤバイヤバイ!」

GM:「ふうう……」

アルバス:「──ワイン飲もうか」

GM:「お、いいね」

アルバス(ワインを持ってきて)「これは何か道具がないと開かないのか?」

ウェンディ「ありますよ。はいこれ」

アルバス:「えーとこうしてこうして──」
 

 ポン!
 

サリース:「おめでとー!」(ぱちぱちぱち)

アルバス:「ワイングラスは……ないよなー。プラスチックのコップで我慢してくれ」

サリース(ちょっと飲んで)「甘い……。これは飲みやすいかも」

GM:「そうやって飲み過ぎるとヤバイぞ。──で、今まさに、タナトスとヒュプノスの闘いが始まろうとしているワケだ」

アルバス:「だから、本人の意思は?」

オペリオ:「こっちが聞きたいっちゅーの!」

サリース:「だからアンタの意思だっちゅーの!」

アルバス:「だっちゅーの!」

リューセ:「大岡裁きにしたら? オペリオの両手を引っ張って、『痛い』と言ったとき先に離したほうが勝ち、ってヤツ」

タナトス:「それでいいですか、オペリオさん」

オペリオ:「それって、腕がどこまでも伸びる可能性もあるよね」

ウェンディ:「うーん、さすがオペラ歌手」

GM:「ではそーゆーことで──」

リューセ:「第1回オペリオの両手を引っ張ろー大会ー!」
 

 とゆーワケで、2人がオペリオの両手を引っ張る引っ張る。そうするとオペリオの体揺れる揺れる。そうすると──
 

オペリオ:「どこに変化が現れるのかな……?」

GM:「腰の布がはらり……と」(といいながらコマの腰布(別パーツ)を外す)

オペリオ:「………………。葉っぱが張り付いてる……」

GM:「それシールだから、はげるよ」

オペリオ(シールをはぎながら)「こってるなァ、今日は。……いやァ、おれの追放記念だからってそんなに気を使わなくても……たまにはいいんだけどね」

ウェンディ:「気分いいでしょ」

サリース:「でナニが出てきたの?」

オペリオ:「『男』……て書いてある……」
 

男の証
 

GM:「まーそゆことで、オペリオのナニがあらわになったんだけど……」

リューセ:「見たくない……。いや、見慣れてるかも……」

サリース:「あたしも」

ウェンディ:「わたしも昔の商売では見慣れてるはず……」

オペリオ:「ではハイパーリアルヴァージョンを……」(ベルトに手をかける)

アルバス:「完全ノーカット版!」

GM:「見たくないからやめてくれー!」

サリース:「でもよく考えてみたら……このメンバーって、誰も驚かないんじゃ……」

ウェンディ:「だからゼナや姫がいないんですね」

GM:「オペリオのって……立派なの?」

オペリオ:「素チン(笑)」

アルバス:「せめて人並み程度……」

GM:「いちおー外人さんやろ?」

サリース:「えー、馬並じゃないのォ?」

アルバス:「オペリッシュなサイズ」

GM:「大きすぎず小さすぎず?」

リューセ:「でもオペラ歌手は自己主張が大事だから(笑)。主張するときはスゴイ……」

アルバス:「いやいやいや、あまり大きくないように見えて、実は奥はチョーキューヒダイな──」

GM:「ワケ分かんないぞ……」

サリース:「この中ではリューセが一番見慣れてないのかな?」

GM:「でもビデオとか録ってたぞ、こいつ」

リューセ:「ビデオを録るのとそれを食い入るように見るのは違いますよー。あれはあくまで記念として──」

オペリオ:「記念に撮るかい?」

アルバス(ハッと我に返り、ちょっと投げやりに)「話を戻そう。はい、腰布が落ちた──それで?」

リューセ:「今の言い方、ちょっとアルバスぽかったね」(←嬉しそう)

GM:「だんだん戻ってきてるな……(笑)」
 

 で、腰布が落ちた瞬間──
 

GM:「オペリオが爆発する。どっかーん!!」

オペリオ:「ちょっと待て。やっとキャラシーのイラストが描き終わったのに、もう終わりか?」

GM:「もくもくもく……」

リューセ:「初回特典ってこれのこと?」

GM:「で、気がつくと、君たちは一番最初にディスクを再生した状態──に戻っている」

ウェンディ:「夢オチ……?」
 

『オペリオビッチ=ハイドレンジャーベストアルバム〜我が心の紫陽花通り〜体験版、いかがだったでしょうか? テーレ11289月23日発売。定価30バール(税抜き)』
 

サリース:「体験版……?」

リューセ:「タコ焼きも体験? タナトスやヒュプノスも体験?」

GM:「そう」

アルバス:「きっとオレたちの記憶の一部とリンクして映像化するんだろうな。だからゼナパパとかが出てきた」

GM:「タナトスたちとはまだ会ってないんだけど、ね」
 

 ではなぜ彼らの幻が現れたのか──そんなシリアスな問題はさておき……
 

アルバス:「じゃあ……タコ焼き屋探しに行くか?」

ウェンディ:「そうですね」

オペリオ:「このキャラシー……取っといてくれ……」

リューセ:「これで終わり……?」

GM:「うん」

リューセ:「まぢ……?」

GM:「まぢ」
 

 10分で考えたシナリオなんて、こんなモンだわなァ。
 

アルバス:「それにしても……何か体がだるいな……。体温計貸して」

リューセ:「ん? はい、これ」
 

 39度8分……
 

リューセ:「アルバス……?」

アルバス:「ごめん、悪いけどボク、今日は先に休ませてもらうよ」

ウェンディ:「ボク……?」

アルバス:「じゃあおやすみ」

サリース:「なんなら看病してあげようか?」

アルバス:「いや、遠慮しとくよ。結構だるいだろうし。一晩寝れば治ると思うよ」

サリース:「治ってもらっても困るんだけど……」

オペリオ:「何なら一晩一緒に寝るか?」

アルバス(苦笑して去っていく)
 

 つかの間の夢……だったのだろうか。このお話は、これで終わりである……
 

オペリオ:「『オペラは死なず(ヴァーチャル)』って書いとこ……」
 
 

 翌朝──
 

アルバス(リューセの部屋のドアをドンドンたたいて)「おら、起きろ! 朝だぞ!」

リューセ:「うにゅう……まだ5時だよゥ……?」

アルバス:「黙れ。オレが起きた時間が起床時間だ。おら、起きろ!」
 

 そう言ってみんなをたたき起こすアルバスの姿があったとかなかったとか……

<おしまい>

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