MOND REPLAYV

 “最後の楽園”『ニャルラトホテプ』上空──

ヒイラギ:「前方に『メルカバー』を確認」

ガンバ:さあ、突撃だわさー!

GM:こちらから見えるということは、向こうからも見えるということだ。てことで、ヒュンヒュンとレーザーが飛んでくる。

ガンバ:バリアを展開するだわさ!

GM:ではバリアと回避運動で、何とか第一波はしのいだ。

リューセ:どうする?

サリース:バリアを張って突撃とか(笑)。

GM:これだけ大きさが違う相手と戦うときは、内部から破壊するのが常套手段。

ガンバ:やっぱり突撃、だわさ。

ヒイラギ:「ビームラムでバリアに穴を開け、突撃部隊を送り込んだ後、離脱。これが一番効果的でしょうね」

サリース:なるほど……。それでいこっか。

GM:んじゃ、突撃部隊のメンバーを選んでくれい。

トパーズ:ここはもう、全員で突撃じゃないの?

GM:全員か……──レオとアンがどきどきしてるぞ。

トパーズ:一般人は残ってて(笑)。──リルルは?

オードー:ストーリー的にはついて来てもらった方がいいと思うだ。

ゼナ:ダメですよ! 戦いの場に連れていくなんて……おかしいです。

サリース:なら、あたし残るわ。医務室でリルルたちを守ってる。

ゼナ:ならボクも……残ります。

ビッケ:私も残ろう。

GM:(ゲオルグがいるのに、ゼナは残るのか……)
 

 戦闘能力だけで判断するのではなく、誰と戦うのか、何のために戦うのか……そのへんを考えてメンバーを選ぶべき、なのだけどね。
 

GM:ゼナツーとイリスはついていこう。
 

 突撃部隊はシェオール・ゴーヴァ(&マフィ)・オードーの前衛トリオと、リューセ・トパーズ・ユナの回復トリオ。そしておまけのガンバにNPCからゼナツーとイリス、というメンバーに決定した。
 

GM:あ、そだ。『クーア』はどうする?

リューセ:そういえばそんなモノもありましたね〜。

GM:今持ってるのは……リューセ・ゼナ・ガンバ・リルル・アンの5人。それとアルバスが1つ、ゲオルグが3つ。

サリース:そのままで、いいんじゃない? 特に気にしてないし。

リューセ:目の前のことで手一杯ってかんじです〜。

GM:(リルルとアンの分は残していくワケだな)了解。──では、突撃しよう。

カリストパラス:『出力上昇』

ヒイラギ:「ビームラム展開まで120秒。旋回しながら突撃体勢に入ります」

カリストパラス:『主翼収納。ブースト展開』
 

 船首に光が集まり、エスペルプレーナ2は光の槍となる。
 

ヒイラギ:「では……いきます!」

ガンバ:突撃だわさー!!!
 

 ──コゥゥ!
 

 『メルカバー』からの攻撃をビームラムではじきつつ、エスペルプレーナ2は一直線に突き進んでいく。

 飛び交うレーザーとミサイル。船側を被弾し、『船』が揺れる。衝撃。警報。だが『船』は止まらない。
 

 ギ……ギャゥゥゥゥ……!!!
 

 ビームラムとバリアがスパークし、空間が震える。青白い光がブリッジを照らす。
 

サリース:「やっぱり、ムリ!?」

ゼナ:「リミッター、はずします!!」
 

 『船』が一際まぶしく輝き──
 

 ビキィィィ……ッ!!!
 

 ビームラムが、バリアに突き刺さる!
 

カリストパラス:『主砲発射と同時に小型艇射出!』
 

 閃光と爆音とともに──小さな光が、『メルカバー』に吸い込まれていった。
 


 大きく3回バウンドして、小型艇は止まった。
 

シェオール:ふう……。

リューセ:「ゼナ、侵入成功したよォ。そっちは大丈夫〜?」

ゼナ(通信機):『こっちも離脱成功しました。──気をつけてくださいね』

GM:ゼナは、ゴーヴァのカメラを通して『メルカバー』の様子が分かることにしよう。

ゴーヴァ:ものすごーくリラックスしながら見てたらイヤだな(笑)。お茶とか飲みながら。

シェオール:「よし、いくぞ」
 

 一行は中央部を目指して進んでいった。暗く、静かな、巨大な通路。『アポリオンの亡霊』たちと交戦しつつ、小型艇で延々と進んでいく。
 

ゴーヴァ:『セキュリティは解除されてるみたいだな』

シェオール:「直接戦いたいんじゃないのか?」

トパーズ:「そのワリにはまわりくどいことしてるよねー」
 

 やがて、広い空間にでた。

 黒い、金属にも鉱石にも似た壁に覆われた、薄暗い空間。

 そこにぽつりと立っている──ゲオルグと、クリシュナ。
 

オードー:クリシュナさんがここに……?

リューセ:彼女、操られているかんじ?

GM:そうは見えないけど……ぼぉぉぉぉぉぉっとしてる。前から自分の意志がないように見えたけど、ますますひどくなってるみたいで、どこも見ていないのか──あるいはどこか遠い遠いところを見てるのか。

ゲオルグ「──『クーア』を渡してもらおう」

トパーズ:そういえばそんなモノも〜って、ここで『クーア』のこと思い出すんだね(笑)。

オードー:「貴様ー! なぜそこまでして『大いなる遺産』を手に入れようとするだー!」

GM:と、何の関係もないオードーが聞くのだな(笑)。

ゲオルグ:「……無論、私の『願い』を叶えるため」

オードー:「それってどんな願いだべ?」

ゲオルグ:「お前たちには関係ないことだ」

トパーズ:「じゃああげない」

ゲオルグ:「では……力ずくでいかせてもらおう」

一同:やっぱりそうなるか……。

トパーズ:短絡思考なヒトねー。
 

 というワケで、戦闘となるのだが……
 

GM:ゼナツーはもちろんここでゲオルグの方につくよなー。

シェオール:あ、そうか。

ゲオルグ:「さあクリシュナよ、お前の力、見せてやるがいい」

シェオール:げ。そうくるか?

オードー:まさか『十六夜』と同じ力じゃねえだべな?

GM:(『消滅』の力ってこと? 違うよ、彼女の『力』は──)ゲオルグの言葉に反応し、クリシュナの背中に──左肩に、白い大きな翼が生える。そして、何もない空間から、グジュグジュと奇妙な生き物が3体、『生まれて』くる。

シェオール:翼……片翼なのか……?

オードー:モンスターを呼び出す力、だべか……。

GM:(召喚じゃなくて、『無』から『有』を創り出す力だよ)そして──
 

 それに呼応するように、リューセの全身にルーン文字が輝き──右肩に翼が生える。
 

リューセ:ほええ〜!? は、羽根〜??

ゴーヴァ:なんか……機械みたいな羽根だな……。

リューセ:ちょっとびっくりしたですゥ〜。……戦闘能力に変化はないの?

GM:特にはないよ。羽根が生えただけ(笑)。

マフィ(意識不明中):暇だから、イニシアティブ振っていい?(コロコロ)51。

GM:こっちは31。そちらからどうぞ。

シェオール:さっきの教訓を生かして、まずは防御魔法で身を固めるぞ。



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