メイリア:「よろしくお願いします」
シュリ:(皆に向かって)「はいはい、聞き込む聞き込む。捜査は足よ、足」
ユリア:引き込む引き込む。
シュリ:……引きこもるんじゃなくて、引き込むのね。
フウゲツ:目撃者に詳しい話を聞きたいぞ。
レイチェル:詳しい犯行時間と状況を。
シュリ:てゆーか、目撃者ってのはどういう人? たまたま通りかかってちらっと見ただけ、とか?
GM:ちょっと違うかな。被害者と町外れで会う約束をしてて、待ち合わせの場所にいったら襲われてるのが見えて……で、逃げてきたと。
シュリ:ふーん……。被害者の男女比は?
GM:えーと……男性4人、女性1人だね。
シュリ:やっぱりフォモか。フォモには敵わないなぁ。
ユリア:女性は別件なんだけど、一緒にされてしまってるワケれすね。
GM:(そんなにフォモがいいのか……?)
ユリア:観光名所とかはないのれすか? ラズリが迫られた森とか。
シュリ:ノリのいい30代前半ラテン系プレイボーイに迫られた森ね。(詳しくは第二部九話を参照)
フウゲツ:……あったねえ、そんなことが(←元ラズリのプレイヤー)。
ユリア:あとは『魔獣饅頭』の売れ行きとか。
フウゲツ:まじゅうまんじゅう?
ユリア:魔獣に襲われた街ってことで、魔獣の絵がプリントされたどこにでもあるような饅頭を……。
レイチェル:語呂のよさだけでそんなものを売ってしまっているのか。
フウゲツ:生活のためだ。
レイチェル:──で、詳しい犯行時刻は?
GM:3件全てが目撃されてるワケではないし、現代ほど死亡推定時刻が細かく割り出せるワケではないので詳しくは分からないけど……まあ、夜だろうなと。
シュリ:殺害現場は? ばらばら?
GM:街のはずれとか、森の中とか、まちまち。共通点といえば人目につかない場所、ってぐらいかな。
フウゲツ:あとは何だ。動機か? 金銭を取られたり暴行されたりってのはない?
GM:そういうのはなかった。純粋に(?)殺されてるだけ。
レイチェル:被害者に共通点もない……か。
GM:特に目立ったものは。
レイチェル:で、目撃者は犯人の顔も見ていない、と。
GM:黒いマントに白い顔をしていたようだけど……詳しくは覚えていないらしい。
レイチェル:ところで……そんな夜中に町外れでふたりで何を……?
GM:……いや、男同士なんだけど。
シュリ:だからこそです! 犯人がフォモと決まった以上──
一同:決まってない決まってない。
シュリ:えええ!!!(驚)
フウゲツ:(無視して)うーむ……。これは、我々がオトリになるしかないのではないか?
シュリ:少人数で夜中にうろうろ、ってワケね。
フウゲツ:襲われてるのはせいぜいひとりかふたりだろ? この人数は多すぎるな。
シュリ:ひとりずつ出歩けばいいじゃない。
フウゲツ:そしてひとりずついなくなるんだな。「とにかく! オトリ作戦でGOだ!!!」
シュリ:「少人数で行方不明者を探せば、探索とオトリ両方こなせるし」
話し合った結果──シュリとレイチェル、フウゲツとエミリー、ユリアとアインがペアとなり、探索へ向かうことなった。
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GM:じゃー……死体が見つかったかどうか、判定してもらおうかな。
一同:(一斉にサイコロを振る)
GM:(出目を見て)シュリ・レイチェル組が発見したな。茂みの奥に転がっていたのは……刀でバッサリ、爪でザックリの死体だ。
シュリ:両方か。どっちが致命傷?
GM:こういうのは見て分かるのかな……。(ちょっと考えて)レイチェルとシュリだから分かったことにしようか。刀傷もかなりの深手だけど、致命傷となったのは爪の方みたい。
シュリ:で、これはどっち?
GM:元アーケインの人。
レイチェル:私のデータベースと照合したのだな。
GM:そうかも。
レイチェル:死後、どれくらい経ってる?
GM:1日ぐらい。
シュリ:行方不明になったのはもっと前よね?
GM:ゲインところに知らせが来てるぐらいだから……2週間ぐらい前か。
レイチェル:でも殺されたのは昨日。……その間何を?
GM:調べればすぐに気づくけど、手首にロープで縛られてた跡があるよ。
ここにいないフウゲツ:ははーん、そういうプレイか。
ここにいないユリア:そのようれす。
GM:(違うぞ……)
シュリ:ふーんむ……難しいわね、これは。
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死体を回収し一度集まった一行は、日が落ちてから再び調査を開始した。
フウゲツ:オトリ捜査も兼ねてな。
シュリ:ペアはさっきと同じでいいでしょ。
ユリア:連絡が取り合えるように、笛ぐらい持ってた方がいいんじゃないれすか?
フウゲツ:そうだな。何かあったら吹くことにしよう。
ユリア:犬笛を。
レイチェル:それは聞こえない。
ユリア:エミリーには聞こえるので。
シュリ:そーなんだ(苦笑)。
別行動を取る自警団の面々。まずはユリア・アイン組。
GM:森に差し掛かったところで、アインが「ちょっと待ってくれ」と。
ユリア:「どうしたんれすか?」
アイン:「いや……その、ちょっとションベンしてくっから、ここで待っててくれ」
ユリア:「いいれすよ。……危ないから、ユリアも一緒にいこうか?」
アイン:「いい! いいからお前はここにいろって!」
ユリア:「じゃあここにいるのれす」
GM:アインは茂みの奥に入っていく。
しばらくして──
GM:ユリア、気配察知の判定してみて。
ユリア:(コロコロ)成功してるれす。
GM:じゃあ……微かな笛の音と、以前アーケインで感じた『猫の気配』が森の奥から。もちろんアインが入っていった方だ。
ユリア:そっちへ向かってダッシュするれす。
邪魔な木の枝を気にもせず奥へ突き進むユリア。そして──
GM:アインが血を流して倒れている。用を足す途中だったらしく、ズボンが半分ずれた状態で、胸の部分をバッサリ斬られてるので、服が破けてわずかに膨らんだ胸が見えてしまっている。
ここにいないシュリ:ええー、アインって女の子だったんだ!(棒読み)
ここにいないレイチェル:……あまり見られたくない姿だ。
ユリア:傷は深い?
GM:致命傷ではないけど、早く手当てしないとマズイだろうね。
ユリア:じゃあ笛を吹く。
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GM:その他の連中、笛の音が聞こえるか判定するのだー。
フウゲツ:(コロコロ)80、やったー!(←失敗)
シュリ:(コロコロ)81、やったー!(←同じく)
レイチェル:(コロコロ)19。私が成功している。
フウゲツ:(エミリーの判定を代わりに行って)ギリギリで成功してる。犬笛が聞こえた!
シュリ:各々ひとりずつ気づいたワケね(シュリとレイチェル、フウゲツとエミリーがペア)。
GM:エミリーには聞こえたんだ。……でも、それを言うとは限らないよね。
フウゲツ:なにぃ!(笑)
シュリ:何が聞こえたのかすら分かってないのかも。
フウゲツ:……マジか。
レイチェル:「シュリ、あっちだ、いこう」
シュリ:「あっちって、何が?」
レイチェル:「笛の音だ」(ローラーブレードで疾走)
シュリ:「ちょっと待っておいてかないで〜!」
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ユリア:みんなが来るまでの間に……アインのズボンをあげておこう。
GM:重要だね、それは。
まだ駆けつけてないフウゲツ:観察タイムだ。
まだ駆けつけてないレイチェル:「へええー」と。
ユリア:(犬のように)ハッハッハッハッハッ。
まだ駆けつけてないフウゲツ:息を荒くするな(笑)。
GM:そしてユリア、視界の端に……『猫』の姿が。
ユリア:「おやまあ……。幻覚だと思ってたのれすがねぇ……」(ゆらり、と立ち上がる)
ぴちゃん、と何かが滴り落ちる音。右前足を見ると、鋭い爪を持つそれは赤く血に濡れている。
猫は『笑う』──その顔に笑みを浮かべ……
身を翻し、森の奥へ消えた。
ユリアは追わない。今はアインの傍にいる。
右手は……血になんか濡れていない。


