OP.1[愛の温度]-Wish you were here- 04


 しばらくして、レイチェルとシュリが駆けつけた。
 

シュリ:治療するね。……さすがに胸には気づくだろーなぁ。

レイチェル:「ユリア、何があったの」

ユリア:「『猫』のモンスターが出てきました」

レイチェル:「猫……」

ユリア:「実は……アーケインでも見たことあったヤツなんですが、てっきり幻覚だと思ってたんです。でもこっちでも出たってことは、実際に存在してるんです」

レイチェル:各種センサーで辺りを調べてみる。

GM:近くにそれらしき姿はない。

ユリア:後を追わねばならないんだろうけど……アインはどうしよう。シュリに任せておけばいいか。

シュリ:そうね。

ユリア:ではレイチェルと森の奥へものすごいスピードで。

レイチェル:いこう。

ユリア:別々の方向へ。

レイチェル:ちょっとユリア。

ユリア:冗談です。猫が逃げていった方へ、一直線に。

 そのころ──

フウゲツ:「いやぁー、何も出なかったなぁ、エミリー」

エミリー:「そうですね」(にやり)

フウゲツ:「何か寂しいな」

ここにいないレイチェル:だから俺を温めてくれ、と。

GM:エミリーが温めようか?(笑)

フウゲツ:……(エミリーの)死体が増えないうちに、戻るか。

 まるで誘うかのように。『猫』の姿はその先にあった。

 何度も方向を変え、追う。しかし追いつけない。
 

レイチェル:各種センサーで見てみるけど、実際に存在してるのか?

GM:少なくとも幻覚ではないようだよ。──んで、『猫』はちょっと加速すると大きな茂みの中に飛びこんだ。

レイチェル:追う。

GM:一際大きい茂みを突き抜けると……その先には建物の姿が。

ユリア:「森を抜けた……? 街の方に……?」

レイチェル:猫は近くにいないのか。

GM:忽然と消えてしまった。

ユリア:……やっぱり幻……?

GM:じゃあここで、偶然フウゲツ・エミリーと出会ったことにしよう。

フウゲツ:「おお、レイチェル、ユリア! 助かった、本当に助かった! ──俺が」

レイチェル:「何があったの」

フウゲツ:「いや、エミリーと二人きりというのは精神衛生上よろしくない(笑)」

ユリア:エミリーにシュリのところにいってもらって、我々3人で猫を探しましょうか。

フウゲツ:そうだな。そうしよう。

GM:ふむ。ではエミリーはシュリとアインのいる方──森の方へ向かうよ。

レイチェル:「……治療役はシュリがいるのだから、エミリーがいく必要はなかったのでは」

フウゲツ:「エミリーをひとりきりにするのが危険なんだ。シュリと一緒にいれば大丈夫」

ユリア:「……彼女、ひとりでシュリのところにいったような」

フウゲツ:「………………あれ?」

ユリア:「………………」

レイチェル:「………………」

一同:「………………」

フウゲツ:さ、気を取り直してその『猫』とやらを探すか!

ユリア:しかし果たして、街中に逃げた『猫』を追えるもんですかね。

レイチェル:センサーにも……反応はないか。

フウゲツ:そのへんの野良猫とかに反応しそうだな。
 

 そのとき……森の方から聞き覚えのある声が──悲鳴が聞こえた。
 

フウゲツ:(コロコロ)88。俺には何も聞こえていないぞ。

GM:相変わらずだね、出目の悪さ。

レイチェル:私とユリアには聞こえた。いこう。

ユリア:そうですね。『猫』はとりあえず後回しに。

フウゲツ:仕方ない、俺もいこう。

GM:一番近くにいるのはシュリかな。エミリーの悲鳴が聞こえたよ。どこかやる気のない悲鳴が(笑)。

シュリ:銃を構えて……アインに目をやった後、悲鳴が聞こえた方にいってみよう。忍び足で。アインの姿が見える範囲で。

GM:それだとさすがに何も分かんないな。

GM:そうすると……レイチェルたちが先にエミリーのところに着くか。森の中、暗闇の中にエミリーが立っていて、その足元にはカップルの死体が転がっている。

レイチェル:「これは……。まさかエミリー、アナタが──」

ユリア:「やらかしちゃいましたか」

フウゲツ:「そうか……ついに……」
 

 おもいっきり納得してしまう一同。
 

エミリー:「私が通りかかったら……ここに死体が転がってて……」(ブツブツ)

ユリア:絞め殺されてる?

GM:いや、今回は刀傷。

レイチェル:どのくらい時間が過ぎてる?

GM:できたてほやほや、まだ温かい。

レイチェル:辺りを調べてみよう。

GM:ではここにいる人、気配察知あるいは探索で判定を。

フウゲツ:またか。今日は出目が悪いのにー。
 

 いつからそこにいたのか。

 驚くほどすぐ傍に、それはいた。

 黒い衣装。白い仮面。

 かつてアーケインで遭遇した──『仮面のもの』たちが。

 その手に、刃を携えて。

フウゲツ:「なんでコイツらがここに……」

GM:今回のヤツらは幻覚ではなくて、実体を持っているようにみえる。数は4人。刀を君たちの方に向けてくるよ。──ってことでイニシアティブだ。

ここにいないシュリ:懐かしい響きね。

レイチェル:(サイコロの目を見て)私からか。近くにいる『仮面』が攻撃してくるのを待つ。

GM:カウンター狙いか。次はユリアだね。

ユリア:じゃあ隣の人を転ばせてみよう。

GM:隣というと……エミリー?

ユリア:それでもいいれすが、今回は『仮面』に。(コロコロ)余裕で成功している。

GM:『仮面』Bが転んで1回行動キャンセルか。

フウゲツ:「お前たち! なぜこんなことをする!」

『仮面のもの』:「──わが主の命令だからだ」

フウゲツ:うお、しゃべったぞ。

レイチェル:ちゃんと『言葉』を発してるのだな。

GM:肉声だねえ。

ユリア:……コスプレ?

GM:(ある意味正しいかも)

フウゲツ:「斬る! ズバッ!」──と峰打ち。

シュリ:ズバッって言ったじゃない。

フウゲツ:言っただけだ。攻撃としては峰打ち。

GM:回避の分の修正を忘れないでね。

フウゲツ:む? さっきユリアが転ばせた方を斬るのだが。

GM:話をしてた方を斬るんじゃないのか(笑)。

フウゲツ:攻撃が当たりやすい方に決まっている。

GM:……それは武士としてどうなんだ? 転んでる方なら、回避の修正はナシでいいよ。

フウゲツ:ズバッと峰打ちで38点。
 

 その後、GM・フウゲツ・ユリアと仲良くファンブルを出しつつ、戦闘は進み……。

 『仮面のもの』のひとりが瀕死の重傷で気絶した時点で仲間を見限ったのか、残りの3人は逃げに転じた。
 

フウゲツ:「逃げたぞ、追え!」

GM:くそッ!
 

 気絶した『仮面』の見張りとしてエミリーを残し、シュリ、レイチェル、ユリア、フウゲツの4人が後を追う。

 そして街の入り口まで逃げたところで、『仮面のもの』のひとりが転倒した。
 

GM:くそー、まさか逃げるときにまでファンブルを振ってしまうとは……。

ユリア:大丈夫れす、ユリアも振りましたから、ファンブル。

フウゲツ:ユリアが追跡に失敗しても、俺が成功してるから問題ない。こんなヤツら俺ひとりで充分さ。

GM:外見は『仮面』なのに?(フウゲツは『仮面のもの』がとても怖い)

フウゲツ:すみませんちょっと見栄を張っていました。──でもファンブルでコケてるなら、ザシュザシュと峰打ちで気絶させるぞ。

シュリ:ザシュザシュというのは、刀の切っ先が下を向いてる気が。それでも峰打ちだと?

フウゲツ:うむ。

レイチェル:残りふたりはまだ逃げているのか。

GM:うん、街の外に出たよ。

レイチェル:私はそれを追おう。捕らえるのではなく、追跡する形で。

フウゲツ:どこへ逃げるか確かめるのだな。

レイチェル:そういうこと。

ユリア:ではユリアはフウゲツさんが捕まえたのを縛って、エミリーのところに戻るれす。

追跡中のレイチェル:話を聞くのなら、その場でもいいのではないか?

ユリア:一箇所に集めておいた方がいろいろ楽でしょ?

シュリ:それに、またエミリーをひとりきりにしてしまってるし。

フウゲツ:そうだな。よし、さっきのところに戻ろう。途中でシュリともな。
 

 で、エミリーのいる場所に戻ってみると……
 

エミリー:「ごめーん、逃げられちゃった」

ここにいないレイチェル:逃げられたって……瀕死の重傷のヤツにか。そんな馬鹿な。

ユリア:動けないワケではないからね、意識さえ取り戻せば。

レイチェル:だがそれでも……納得いかないぞ。

シュリ:まあまあ。……それより、早くこっちと合流してほしいんだけど、レイチェル。

レイチェル:私はもう、街の外だ。

ユリア:ユリアたちは街で、ロボさんの帰りを待ちましょう。



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