ファン・ルーン:「随分と集まったな。……それではこれからプロジェクトA(アルカディア計画)について説明する。面倒なので一度しか言わないんで。よろしく」
ユリア:(周りを見て)すごい人数が集まってるれす。
GM:えーと……アーケインからフウゲツ、ユリア、シア、カーキ、オーキッド、スリーアイ、ゲイン、セツ、サデル、シルヴァ、マリアルイサ、コーラル、ブラッシュ、スティール。それからオルディネール、ミュスカディ。シュリは寮に残ってて、いない。アルカディアからアリア、ビオ、リトナ、ドモ・ルール。南キャンバスからアルバス、リューセ、ゼナ、リルル。トパーズもいるな。そしてメイリア。今はドモ・ルールが身体を乗っ取っている。
ドモ・ルール(メイリア):久し振りの動かせる身体だ。
GM:そして、元フローラことファン・ルーン。
ルーン(のプレイヤー):逆だ。ファン・ルーンが本名でフローレンス=ファン=ストライクイーグルが偽名だ。
ユリア:え、そうらったんれすか?(驚)
プレイヤーF:それにしても……歴代のPC(プレイヤーキャラクター)が勢揃いしてしまったぞ。
プレイヤーB:全部揃ってるのは君だけだね。
GM:GMのありがたい心遣い。
プレイヤーF:いらん気遣いだ。演じる方の身にもなってみろ。
GM:ほほほほほ。まあ、ルーンは主にGMが演じるので。──さあ話を進めようぞ。
フウゲツ:大変なことになってるのは何となく分かってる。自警団を預かる身としては協力を惜しまないつもりだ。
ここにいないシュリ:がんばってるのね。
フウゲツ:ヴァイスの後を継いで、住民リストとか作っているぞ!
ここにいないシュリ:そして、フウゲツ課長に。
一同:?
ここにいないシュリ:いや、課長フウゲツ(花鳥風月)で。
一同:(大笑い)
ユリア:そしてオペリオが天使の姿で降りてきて月桂冠を授ける、と。で、花鳥風月『月桂冠』(お酒の銘柄)となって、満足してオペリオは帰っていく。
ビオ:ひとりで納得して帰っていくんだな。
フウゲツ:──というような雑務をこなしていたのだ。
GM:なるほど。──それから、レイチェルが戻ってきている。
レイチェル:おお、いつの間に。
ドモ・ルール:彼女はどこに何をしにいってたんだ?
GM:それはまだ秘密。詳細は今後発表されるかもしれない外伝を待て!
レイチェル:………………。
GM:んで、レイチェルは彼女とよく似たかんじの男女を5人、連れて帰ってきている。
フウゲツ:似たかんじ? ロボットなのか?
GM:そんなかんじ。ただしレイチェルのような鎧は着ていない。
レイチェル:あれはホフヌング製だからな。
ユリア:5人か。……イッチェル、ニーチェル、サンチェル、ヨンチェル、ゴーチェル。
GM:その中の代表格みたいな人はワイズと名乗ってるけど……。
アルバス:それは偽名だ。ホントはイッチェル。
レイチェル:恥ずかしいから偽名を使っているのだな。
GM:……そういうことでいいです。
ファン・ルーン:「どこから説明したもんかな。──……よし、一番根本的な部分から話そう。『メーヴェ』──いわゆる魔族の存在を知らないの、この中にどのくらいいる?」
朝顔組一同:(挙手)
ファン・ルーン:「南キャンバスの連中か。この星とは別の星に住む知的生命体、と言えば分かるか?」
ゼナ:「分かります」
リルル:「『ヒーメル』の故郷の星と同じようなものかしら」
アルバス:「『ヒーメル』って何だっけ」
ファン・ルーン:(無視して)「この星──イーゼリアと、魔族が住む星──アルカディアは遠く離れた場所にある。で、その2つの世界をつなぐトンネル──『紫の中空』という空間が存在する」
ゼナ:「アルカディア……アリアさんたちがいたっていう世界ですね」
アリア:「そうでーす(アピール)」
ファン・ルーン:「北の連中には星という概念が分かりづらいかもしれんが、このまま話を進めさせてもらう。……──今から15年ほど前、この世界は消滅の危機にあった」
シア:「『神』との戦いですか?」
ファン・ルーン:「それもあるが、もうひとつある。──2つの世界の融合による『存在』の危機」
一同:「???」
ファン・ルーン:「さっき話したイーゼリアとアルカディア、2つの世界が、『紫の中空』を通して融合を始めようとした。世界がぴったり『重なる』んだな。だが、ひとつの場所にふたつのものが同時に存在することはできない。結果、『存在』に矛盾が生じ、片方は──あるいは両方とも──消えてしまう」
ゼナ:「なるほど……」
フウゲツ:「難しい話だ」
ゲイン:「そのときは、どうやってその危機を脱したのです?」
ファン・ルーン:「2つの世界をつなぐトンネルの入り口を閉じた。『シャルトルーズの森』にある<空の鏡>がその『門』だった」
トパーズ:「知ってまーす」
ファン・ルーン:「そして今、再びそのときと同じことが起きようとしている」
フウゲツ:「その『門』とやらがまた開いたということか」
ドモ・ルール(メイリア):「それならまた閉じればよかろう」
ファン・ルーン:(首を横に振って)「それだけだと、またいつ開いてしまうか分からん。『紫の中空』は今、非常に不安定な状態にある」
オルディネール:「元々、無理矢理作り出したトンネルだったらしいですしね」
ファン・ルーン:「ああ、実は極めて不自然極まりない代物だったんだな、これが」
GM:イメージとしては、ドラえもんの映画『のび太の宇宙開拓史』に出てきた2つの星をつないでいた亜空間を思い描いてもらえばよいかと。
ユリア:若い読者は分かるのれすか?
GM:難しいところかもしれない。
トパーズ:「そのトンネル──魔界への『扉』が開いてしまわないようにするのが、あたしたちヴァルト=ラィヒ族の使命だった。……いっぱい、悲しい思いをした人たちがいた」
ドモ・ルール(メイリア):「閉じてもダメなら、どうするつもりだ?」
ヴァンダイク:「トンネルそのものをなくしてしまえばよかろう」
一同:(ヴァンダイクの顔を見る)
ファン・ルーン:「ま、そういうことだ。──『紫の中空』に生じているトンネルそのものを無くし、2つの世界のつながりを絶つ。それが今回俺たちがやろうとしていることだ」
アリア:「はいはーい。あたしたちが通ってきたのも、そのナントカの中空なんですか?」
ファン・ルーン:「おそらく」
アリア:「てことは、そのトンネルが消えちゃうと、あたしたちはアルカディアに帰れないってことですか?」
ファン・ルーン:「そうなるな」
アリア:「困る」
ファン・ルーン:「だろうな」
アリア:「何とかして」
ファン・ルーン:「そのつもりだ。しかも、アルカディアの崩壊を止めるというオマケ付きだ」
アリア:「え?」
ファン・ルーン:「今回の計画は、アルカディアもイーゼリアも救おうというとても欲張りなものだからな」
ビオ:「なんだ? アルカディアが助かるのか? ならさっさとそれやろうぜ」
アリア:「どうすればいいんですか?」
ファン・ルーン:「それはまた、準備をしながら話そう」
フウゲツ:「準備?」
ファン・ルーン:「アルカディアにいく準備」
ゼナ:「エスペルプレーナの出番ですね!」
アルバス:「は? 話はよく聞いてなかったが、その魔界とやらにいくのか? オレはごめんだぞ」
ゼナ:「ボク、いきます。アルカディアって場所にいってみたいし、エスペルプレーナに何かあったとき、ボクがいないと修理できないでしょう?」
リルル:「ゼナ……」
ゼナ:「リルルも……一緒に来てくれるよね」
アルバス:「ダメだ(即答)」
ゼナ:「ええええー!」
アルバス:「嫁入り前の娘をそんな危ない場所にいかせるワケにはいかん」
ゼナ:「そんな……」
アルバス:「リルルはオレがリューセと一緒に温泉に連れていく。リトナとかいう猫も連れていくかな。……てことでそこの髭の似合わないマスター、このへんに温泉とかないっスか?」
一同:おいおい……。
スティール:「あ、ああ……、確か『魔王の森』に温泉があったはずだけど」
アルバス:温泉発言(MONDF ACT9.0参照)は有効だったんだ(笑)。
ファン・ルーン:「『船』の操縦者とアルカディアに帰りたいもの、それからトパーズ、『祭器』の制御のために乗ってくれ」
トパーズ:「はい!」
ファン・ルーン:「それからレイチェルたち、これから<ウロボロス・システム>の回収にいく。それが済んだらアルカディア行きだ」
レイチェル:「私もいかねばならないのか」
ファン・ルーン:「お前がいかなきゃ始まらない。──明日の朝出発する。必要なものがあるなら、準備してくれ」
「それから……」とファン・ルーンは最後に付け足した。
ファン・ルーン:「おそらくアーケインの『結界』は消えることになると思う。別れを済ませたい人がいるなら……ついてきて」


