アリア:その子から見えないようにして、掘り出そう。
リトナ:そのへんの配慮は、みんなに任せるよ。
GM:では少年──ビーノから見えないようにしながら細かい瓦礫をどけると…………下半身とかグチャグチャになって死んでるお母さんが。
リトナ:やっぱり、ダメだったか……。
アリア:首から下げてるモノとか、指輪とかあれば……
ヴァンダイク:奪う。
キュア:奪ったりするのはマズイでしょう。
リトナ:その一言がマズイ! 『ドモ・ルール』としてマズイ。
キュア:あ……。
アリア:もしあるなら、ビーノ君に渡してあげよう。
GM:簡素な指輪と……効力の切れた『ピース・オブ・ラック』のペンダントがあるよ。
アリア:(指輪とペンダントを渡して)「……ごめん、これだけしか見つからなかった」
それを握り締め、しゃがみこみ……ビーノは声もなく泣いた。
アリア:……戦争はかなしいね……。
リトナ:涙を、なめてあげよう。
ビーノ:(しばらくして泣き止んで)「ありがとう、お姉ちゃんたち」
ビオ:(ぼそっと)「一番苦労したのは俺なのに……」
ビーノ:「ありがとう、トカゲのおじちゃん」
ビオ:「おじちゃんんん……?」
キュア:「あの、お兄さんと言ってあげて(苦笑)」
ヴァンダイク:実はパーティ内で一番若かったりして──5歳とか。
ビオ:……いや、さすがにそれはないから。
アリア:「ごめんね、それだけしか見つけてあげられなくて」
GM:ビーノはふるふるっと首を横に振る。……じゃ、お墓作ろうか。
キュア:そうね、お墓でも作ろうか。
アリア:お墓ができたら、早くみんなの後を追いなさい。
一同:え……?
リトナ:子供の足じゃムリでしょ?
ヴァンダイク:しかも一日向こうが先行しているしな。
アリア:うーん、そっか……。
ビーノ:「トカゲのおじちゃん、あっちの崩れた建物にまだ食料が埋まってると思うんだ。何のお礼もできないけど、それ食べて今夜はゆっくりしていってよ」
ビオ:「よっしゃあ!」
アリア:「それは、君が食べなさい」
ビオ:とりあえず掘り起こしにいくぞ。
キュア:誰が食べるにしろ、あるんなら掘り起こしておいた方がいいからね。
ビオ:(コロコロ)今度は問題なく成功。
GM:やっぱ食べ物がからむと強いね。もう一個サイコロ振ってくれる?
ビオ:(コロコロ)お、最大値の10だ。
GM:なら、10日分の食料が見つかった。
ヴァンダイク:5人で割ればひとり2日分か。
GM:そうしてお墓を作ったり食料掘ったりしてるうちに日が暮れて……ビーノは疲れて眠ってしまう。
リトナ:今夜はここで夜営だね。

アリア:この子……これからどうしようか。
リトナ:悩むところだね。
アリア:追いかけさせた方がいいと思うんだ。こっちはひとりだし、向こうは何百人だし。……何とか追いつけるとは思うんだけど、ひとりでいかせるのもねー……。
リトナ:誰かついていかせる? ……飛べる人間が。
アリア&ヴァンダイク:ひょ?
アリア:おっきな鳥を召喚すればいいかな。
リトナ:そうだな。……明日、本人にどうしたいか聞いてみよう。
キュア:それじゃ、見張りの順番決めようか。野営だし。
ヴァンダイク:国境も近いしな。
リトナ:オレ一晩中半分寝てる状態だから、残りを適当に分けてね。
ビオ:この間と同じで……お、ラグランジェもいるな。
キュア:ラグランジェにも見張りさせるの?
アリア:当たり前。働かざる者食うべからず。……ラグランジェ君とヴァンダイクには一緒に熱い夜を過ごしてもらおう。
ヴァンダイク:ふむ……そうすると、男ふたり、女の子ふたり、トカゲ一匹ということになるな。
キュア:それでいいんじゃない? 魔法を使う私たちはまとまった睡眠時間がほしいし。
ラグランジェ:(カタカタ震えて)また……夜が来る……ヴァンダイクさんとの……夜が。
ヴァンダイク:特に何をしてるワケでもないんだが。ただ、じーっと見つめてるだけで。
キュア:その方がもっとコワイぃぃ!
リトナ:じゃ、そんなかんじで。3時間交代で、アリアとドモさん(キュア)、ビオさん、ヴァンさんとラグランジェの順で。
GM:了解。

キュア:パーティ会話?
GM:第一部でやったじゃないか。PC同士の雑談、かな。
リトナ:フローラがクロヌシを口説くシーンか──口説いてねーよ(ひとりボケツッコミ)。
GM:じゃ、照明を落として……(実際に電気を消す)さ、どうぞ。
アリア:「君って前に聞いてたのと性格違うよねー。もっと、変な人なのかと思ってた」
ビオ:「ングオオオオオオオ……。クガハアアアアアア……」(イビキ)
キュア:「そう……かな……」
アリア:(指輪をつついて)「これが本体なんだよねー」
キュア:「そう、だな。……まあ、多少は宿主に影響されるのかもね」
アリア:「ふーん……。……言いたくないことは言わなくてもいいけど、言わなきゃいけないことは早めに言っておいた方がいいと思うよ。誤解もなくなるし」
GM:お互い様な気もするけどね。
アリア:それは……言わないお約束。
キュア:「それはそうなんだが……──っていうか、何でそんなに詳しいんだ?」
アリア:「何で詳しいんだと思う? ……調べたからに決まってるじゃん」
ビオ:ストーキングしてたんだ。
キュア:「黒炎から──黒炎隊長から派遣されたというだけにしては、あまりに情報を知り過ぎている……」
アリア:「君が思ってるほど、あたしは君たちのことは知らないよ、きっと。最低限知ってるだろうことしか……あたしは知らない。黒炎さんから聞いただけから」
キュア:「で……何で派遣されてきたんだ?」
アリア:「言っちゃってもいいんだけどね……。……言っちゃうと、たぶん今までみたいにあたしに接してくれないと思う」
キュア:「ふぅん……?」
アリア:「ただ……『楽園』を探したいというのは、本当だから」
キュア:「能力的にもモチベーション的にも適した人物だから派遣された、ということか……」
ビオ:なんか、言ってることがよく分かんねーぞ(寝言)。
アリア:「そういう風に受け取ってもらってもいいけど……あたしはただ、こういう風にありのままに接してくれる今の状況が好きだから」
キュア:「なるほど了解した。それからもうひとつ聞きたいのだが……ラグランジェとは知り合いなのか?」
アリア:「うーん…………遠くから見たことあるなぁってぐらいかな。でも、向こうはあたしのこと知ってるんでしょうね」
キュア:「最後にもうひとつ」
リトナ:さっき「もうひとつ」って言ったのにまだあるのか(寝言)。
キュア:最後とは言ってないから(笑)。
ビオ:「それは俺の肉だぁ!」(寝言)
ラグランジェ:「うーん……ヴァンダイクさんそこはやめてぇ……」(寝言)
キュア:「ラグランジェに襲われたとき──」
ラグランジェ:「うああ、フローラさんンンン!」(寝言)
アリア:「……ずいぶんにぎやかな夜ねー……」
ラグランジェ:「ク、クロヌシさん、その目はなに……?」(寝言)
ヴァンダイク:実際は誰からも何もされておらんのに、勝手にそう思っているのだね。
リトナ:眠り浅いのに……(苦笑)。──眠れやしないから、起きてどっちかのヒザの上にいこう。
アリア:おいでおいで。
リトナ:じゃあ、アリアのヒザの上に。
キュア:「こほん……ラグランジェに襲われたときにまるで予期してたみたいだけど、これからもそういうことがあると思う?」
アリア:「そうだねー。特にこれからそういうことが多くなるんじゃないかな。──でも、あたしはみんなのこと信じてるし」
キュア:「その心に答えられるか分からないけど……用心だけはしておくよ」
アリア:「そして、言うべきことは早めにね」
リトナ:「まあいいじゃない。オレたちはパーティを組んだけど、赤の他人だ。それが傭兵ってもんでしょ」
アリア:「でもパーティを組んだからには一蓮托生」
リトナ:「そういうこと」
キュア:「私も、今の状況で裏切るつもりはないよ」
アリア:「うん。……それは目を見ればなんとなく分かるかな」
GM:だが裏切らないとも、言い切れないな。
キュア:勝手に言うなマスター!(笑)
アリア:「あたしは信じてるから。それでも居心地悪いなら、早く言った方がいいよ。きっとみんな受け入れてくれると思うし。……てゆーか、何で気づかないんだろうね、コイツら」
キュア:「私は、さんざん『ドモではない』と主張したんだぞ。それなのに、なぜ気づかないんだ彼らは」
アリア:「さりげなーくあたしから言っておこうか?」
リトナ:「でも今までヤツらを見てきたオレから言わせてもらえば……バレた瞬間殺されないという保証はない」
キュア:「そうなんだよな……。……だが、彼らには借りもあるからな。助けられたし」
GM:そもそも拉致されなければ。
キュア:それを言い出したらキリがないんだけどね。
アリア:「こっから先、ひょっとしたらあなたツライかもよ〜?」
キュア:「だったら聞くけど……この世界のどこにツラくないところがあるんだ……?」
アリア:「それを見つけにいくんじゃん」
ビオ:「……オレの頭の中」(寝言)
一同、大笑い。
ビオ:(頭を指差して)「<真なるアルカディア>はここだー!」(寝言)
ヴァンダイク:(股間を指差して)「もしくはここだー!」(寝言)
ラグランジェ:「信じたくないよぅ……」(寝言)
アリア:……なんで寝言が連動してるのよ。
キュア:チェーンコンボ……。
アリア:「そろそろ3時間だから起こそうか。──こらぁ、起きろー!」(蹴り)
ビオ:「うぅーん……」(起きた)
リトナ:誰か、子供と寝てやれよ。
アリア:じゃあ、あたしが。
キュア:せっかくだからはさんであげようか。
ヴァンダイク:Tの字に。
キュア:どんな寝方だ、それは。


