GM:ふむ……。でも<賢者>としてなら、彼らについていく理由もあることはあるんだよね。
ゴルディッシモ:それを早く言ってくれよ。──<賢者>として何か<アルカディア>のことを口走ったりはしないのかい?
アリア:そうそう、こっちも<真なるアルカディア>って言葉を聞けば、モヤシがちょっと気になる存在になるのに。
GM:(それもそうだよねー。……もっとうまく誘導してあげればよかった)
ゴルディッシモ:では<賢者>様から一言。『モヤシを食べて、君も<真なるアルカディア>にいこう!』
ビオ:何のキャンペーンだよ(笑)。
ゴルディッシモ:『育てモヤシっ子! モヤシをもっと食べよう』キャンペーン。
アリア:『モ〇シ』に入る言葉を答えてね、みたいな?
GM:そーゆーワケなんで……もう少し、彼らを見守っててやってくれ。
ゴルディッシモ:うむ。
アリア:それにさ……『あたしたちにモヤシを食わせる』んじゃなくて、『あたしたちについてきて、みんなにモヤシを食べてもらう』じゃダメなの?
GM:なるほど。
ゴルディッシモ:それ……でもいいかもね。
アリア:じゃあそんなかんじで。
GM:うむ、そんなかんじで曖昧模糊にいきますか。
アリア:(話題を変えて)──あのさGM、今、シナリオどのへん?
GM:んー……半分ぐらいかな。もうすでに4時間近くが過ぎているのに(笑)(GMの中では、1話あたり4時間〜5時間と考えています)。
アリア:じゃあ、ここからスピードアップだー!
ゴルディッシモ:<アルカディア>めーっけ! おわりー!
リトナ:早ッ! ……螺旋階段みつけて「これが『月の螺旋』か」ってエンディングもイヤだけど。
ゴルディッシモ:目指せ、ハッピーエンド!

ビオ:野営とかでないなら、鎧ぐらいは脱ぐんじゃねーか?
GM:そっか。あのね、朝起きてみると、左胸のあたりが痒い。
ビオ:ボリボリかこう。
アリア:うわー、って顔で見てよう。ビオさんワキボリボリだよぉ。
ドモ・ルール:ワキガワキガ。
ビオ:ちげーよ! ──なんか、どうにかなってるのか?
GM:うん。ミミズバレのような筋が、何本か放射線上にできてる。
ビオ:……なんだこれ?
アリア:虫さされ? 痒いの?
リトナ:かいてあげようか?
ビオ:お前はあっちいってろ! ──痒いのは治らないのか?
GM:しばらくすると痒みは引いていく。
アリア:テキトーな薬をテキトーに塗っておいてあげるね。
ビオ:テキトーかよ。
GM:まあ、そんなことがあった、と。(キュアを見て)……キュアってさ、ようやく自分の国に帰ってきたのに全然うれしそうじゃないよね……。
アリア:イヤなことがあったんじゃない……?
ビオ:できれば帰ってきたくなかった、と。
リトナ:とにかく、この国での行動ではキュアが頼りだからね。頼んだよ。
キュア:………………。
リトナ:返事ぐらいしようよ。
キュア:………………うん。
リトナ:キュア様お頼み申しますよ、ホント。
GM:ではキュア様に変わって、<黎明のヴィエイユ>について説明しておこう。<ヴィエイユ>は山岳地帯なので、城までの道はアップダウンが激しい。
アリア:どうせ飛んでるから関係ないや。
リトナ:誰かの肩の上だから関係ないや。
ドモ・ルール:指輪だから関係ないや。
GM:しばらくいくと、やがて盆地が見えてくる。盆地全体が王都だと思ってくれればいいかな。
アリア:「おー、見えてきたよー。ここが、キュアの故郷なんだね」
GM:で、普通は平野部分に住むもんだけど、この国ではあえてその部分を避け、傾斜したところに建物が集まっている。ドーナツ状に建物があるかんじかな。
リトナ:へー、何でなんだろう。──教えてキュア様。
キュア:あたしに聞かれても。(コロコロ)ほら、判定にも失敗してるし。
GM:んで、お城は西の端──ちょうど君たちがいる場所の反対側にある。
アリア:盆地の縁をぐるっと歩いていかないといけないんだね。
GM:そうなるね。
リトナ:ボルサオに追いつけなかったね。
アリア:お城の近くにいけば、情報もあると思うよ。
更に道を進み──ついにレプス04小隊は王城にたどり着いた。

GM:キュア、懐かしいはずの、お城に着いたよ。
キュア:(門番に向かって)「キュアです。今戻りました。心配かけました」
門番:「キュア様! 死んだのではなかったのですね。……一時期国中死亡説だらけで泣き腫らしましたよ」
アリア:人気者だね、キュア。
キュア:嬉し泣きだったりしてねー……。
GM:んでもってキュア、ここに来るまでの間に、また角が大きくなってる。
キュア:……またなの?(もう諦めてる)
ビオ:そしてそれを髪で隠そうとしてるから、今、キュアの髪形はリーゼントみたいになってる。
アリア:(その姿を想像して)それって……超バカだよね(笑)。
ゴルディッシモ:仲間がバイクで死んでいそうだ。
城内に入り、一行は王室を目指した。
質素で剛健な印象を受ける城内を奥へ進み、突き当たりの巨大な扉を開ける。
大柄な男が、座っていた。
無造作に背中に流した黒髪は、先の方だけ波打っている。精悍で彫りの深い顔は不精髭で覆われている。
額にはペーパーナイフのような鋭い角があった。
横長の椅子にもたれるように座った姿はとてもリラックスしているように見えたが、隙はない。
男──<ヴィエイユ>国王は、だるそうに一行に目を向け、口を開いた。
国王:「なんだお前ら。俺の国に何か用か……?」
アリア:「えっと……キュアを連れてきました」
キュア:「ただいま戻りました、父上」
国王:「なんだ、キュアか」
キュア:「なんだ、って……。一応無事に戻ってこれたので、挨拶に来たのですが」
国王:「無事……?」
ビオ:キュア、お前はどうやらいらない子だったみてーだな(笑)。
国王:(キュアの話を聞いて)「へーえ、行方不明だったのか、そりゃ大変だったな」
アリア:「……知らなかったんだ……」
キュア:「いつものことだから、いいんだけどね……」
ヴァンダイク:900人もいる子供のうちのひとりなので。
GM:そんなにいるんだ。
ヴァンダイク:キュアの種族は卵の上に精子をかけるだけなので(大嘘)。
キュア:「あの……父上にお伺いしたいことがあるのですが」
アリア:(うんうんとうなずく)
キュア:「最近、私の角が成長しているようなのですが……」
アリア:そっちか……。
リトナ:オレたちの紹介は後か……。
キュア:あ、忘れてた。つい……。
しどろもどろになりながら、レプス隊の面々を紹介するキュア。
リトナ:何とも中途半端な存在だよね。同盟の使者の、先遣隊。
アリア:「以前、書状を送らせていただきました」
国王:「ああ、あの娘っ子か」
アリア:「イエース、アイアム」
国王:「<帝国>のお姫さん、まあゆっくりしていってくれや。……何にもねえ国だけどな」
アリア:「あります」
国王:「食い物は取れねえし」
アリア:「取れます」
国王:「いい女はいねえし」
アリア:「います」
国王:「遺跡と山ばっかりの国だ」
リトナ:「遺跡? 遺跡があるんですか?」
国王:「おうよ。盆地の真ん中。その地下にでっかいのがな」
キュア:へー、地下に、巨大な空洞があるんだ……。
リトナ:「どんな遺跡ですか?」
国王:「それは……百聞は一見に如かず、だな」
リトナ:「そんなこと言わずに」
国王:「実は俺も詳しくは知らない。というか、誰も知らない。ただ、かなり古いものだということは確かだな」
リトナ:「………………」
国王:「後で<賢者>様に案内でもしてもらうといい」
キュア:「分かりました、そうします」
ヴァンダイク:<賢者>は他国の人のはずなのに、遺跡に詳しいのかね?
GM:渡り歩いているのでしょう。国も戦争も超越した、貴重な存在なので。世界の宝だよ、<賢者>は。
アリア:そんなにスゴイ人だったんだ……。
GM:他にも理由はあるんだけど……今はまだ秘密。


