ACT13.0[たとえばぼくがしんだら] 04

 オルドレース家──

GM:えーと、ヴァイス。居間のソファで寝てるよね?

ヴァイス:うん。

GM:んで、スノウは自分の部屋で休んでる。

エミリー:看病もしてもらえないのね。

GM:治療は終わってるわけだし、スノウも疲れてるだろうしね。──でヴァイス、どうやら気絶させられたみたいだね。

ヴァイス:……不覚。

ここにいないユリア:しかもソファに鎖でつながれてる、と。

ヴァイス:そんなバカな。

GM:ヴァイス、知覚判定してくれる?

ヴァイス:(コロコロ)成功してるけど。

GM:成功したか。オルドレース家の居間からは玄関が見えるんだけど……扉のところに3人、『仮面の人』が立っている。

ここにいないフウゲツ:げふう。

ここにいないエミリー:よかったわね、その場にいなくて。
 

 仮面をつけた黒衣の者たちが、現れては消える。時に1人で、そして2人へ。あるいは3人で。自らの存在を、示すかのように。
 

ヴァイス:……何だぁ?

GM:ではもう一度判定してくれい。

ヴァイス:(コロコロ)今度も普通成功。

GM:やがて『仮面の人』の姿は薄れて見えなくなるけど……ふと、気づいた。玄関の扉が、わずかに開いてる気がしないか?

ここにいないシュリ:しないよ。

エミリー:気のせい気のせい。

ヴァイス:起き上がって……扉の方に向かう。

GM:ガタガタガタンという音がして、バタバタと足音らしき音が。

ヴァイス:(扉を開けて)「誰だ!」

GM:もちろん返事はない。闇の中に走り去っていく人影が見えただけだ。

ヴァイス:闇夜で近眼だからかなりの修正がついて……(コロコロ)ダメだ、93とか振ってる。

GM:それだと何も分からない。

ヴァイス:くぅ……。──誰か人が入ったかもしれないから、スノウやおばさんの様子を見にいく。

シュリ:(ぽそっと)扉全開のままで。

GM:(確かに。扉は閉めないんかな……?(笑))

ヴァイス:みんなはどこに?

GM:ゲインは寝室で、今はセツが看病してる。スノウは自分の部屋。

ヴァイス:ではおばさんのところへ。「これこれこういうことがあったんですけど、何か気づきませんでしたか?」

セツ:「そうねえ……。なにせ、こういう目だから」(←セツは目が見えない)

シュリ:ヴァイスって相当失礼よね。

ヴァイス:「いや、あの……物音だけでも」

セツ:「いえ、特には」

エミリー:(突然)申し上げにくいのですが……大変な事態が起きてしまいました。

ここにいないレイチェル:実は私は今服を着ていません。

ヴァイス:んなことするかぁー!

セツ:「怖いわねぇ」

シュリ:そりゃ、見えないとはいえ目の前に全裸の男がいれば怖いわね。

ヴァイス:違うってのに。

セツ:「戸締まりの確認とか、お願いしていいかしら?」

ヴァイス:「もちろんです。やっておきます」

GM:うむ。

ヴァイス:んじゃ、戸締まりの確認をして、居間に戻って──

シュリ:スノウは?

ヴァイス:寝てるみたいだから。

エミリー:物音がしないからって寝てるとは限らないですよぉ? もうさらわれた後だったりするのかも。

ヴァイス:じゃあスノウの部屋の前までいって──

シュリ:いって、それから?

ヴァイス:………………。

フウゲツ:そこで悩むなよ。

ヴァイス:ノックを、する。

GM:返事があって、しばらく間があってから扉が開く。カーディガンを羽織ったスノウが出てくるよ。

エミリー:ネグリジェ?!

GM:残念、パジャマです。

スノウ:「……どしたの? おなかでもすいた?」

ヴァイス:「いや……かくかくしかじかということがあったから──戸締まり気をつけてね」

スノウ:「ん、分かった。ヴァイスも気をつけて」

GM:そう言って、スノウは扉を閉じたよ。

ヴァイス:さ、今度こそ本当に居間に戻って──

GM:ソファに座って玄関の方をずーっと見ている、と。

ヴァイス:ずーっとではないけど、フウゲツさんが戻ってくるまでは寝ない。

シュリ:玄関開けたままで。

ヴァイス:え?

GM:閉じてないよね、ずっと。

ヴァイス:普通閉じるだろー!? そこまで事細かに言わなきゃダメくわー?!

エミリー:いくらTRPGでは言ってないことはやってないとはいえ。

GM:普通はここまで細かいこと言わないけど、ヴァイスの場合は、ね(笑)。

エミリー&レイチェル:それはイジメだ(笑)。

フウゲツ:それに……戸締まりする必要は、必ずしもないとは思うぞ。

シュリ:扉を開けて相手を誘ってるのよ、きっと。

ヴァイス:誘うのはいいけど……迎撃できる自信がない。

ユリア:入り口のところに底無し沼を作ればいいんれすよ。

シュリ:そして帰ってきたフウゲツが落ちるのね。

ユリア:落ちてもダイジョーブれす! ヴァイスが作っただけに、底が浅いれすから。

エミリー:ひざぐらいまでしか。

シュリ:ひざどころかくるぶしぐらいまでしかない、浅ーい底無し沼。

ヴァイス:くぅ……。

フウゲツ:あの、GM。

GM:ん?

フウゲツ:俺、やっぱ早く帰りたいんですけど。なんかこう、胸騒ぎがするんで。

GM:魔族ハーフの方にはいかないってことやね。──では、中央広場からオルドレース家の方に向かって歩いていると……正面から誰かが走ってきて、君にどーんとぶつかる。で、そのまま走り去っていく。

フウゲツ:うおっと、何だ今のは。(コロコロ)誰なのか確認する判定はクリティカルで成功!

GM:コマ送りのような映像ですれ違った瞬間顔を見ていたのだな。──ぶつかったのは、タンだよ。

ここにいないユリア:そうれしょうね。

フウゲツ:「ちょっと待てタン!」

GM:止まらないよ。

フウゲツ:追いかけーる! 捕まえーる!

GM:(逃げ切れないだろうな……)腕をつかまれ、仕方なく振り返るよ。

タン:「な、なんだオタクか……」

フウゲツ:「どうした?」

タン:「別に。何でもないよ」

フウゲツ:「何でもないのか。そのワリに随分慌てていたようだが」

タン:「う、あ、いや、うー……何でもないよ。オタクには関係ないだろ」

フウゲツ:「関係ないってことはないだろう。それに随分疲れているようだ。少し休んでいくか?」

タン:「いや……ブルーが待っているから」

フウゲツ:「問題ない。ブルーには話は通してある」

ここにいないヴァイス:通してないじゃん。

ここにいないシュリ:フウゲツ的には通してあるのよ。

タン:「いや、やっぱ、いい」

フウゲツ:「まあそう言うなって。どうぞ我が家へ。オルドレース家へ」

シュリ:我が家じゃないじゃん。立派にひとんちじゃん。

フウゲツ:ずるずる引きずってでも、連れていく。

GM:なら、ついてくるよ。

フウゲツ:ついでだ。中央広場まで一度戻って、ブルーも連れていこう。



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