アヴァロン(サイコロを振って)「右」
GM「ちょっと進むと扉がある。どうする?」
アヴァロン「開ける」
タナトス(小声で)「ああ、そんないきなり……」
ユナ「にゅ、にゅーん♪」
アヴァロン(振り返って)「え?」
ユナ「ううん、何でもないよ」
タナトス「王子……それがワナだったらどうするんです?」
アヴァロン「そりゃ……かかるんじゃないかなァ」
ゲオルギウス「だんだんアルバスに戻ってきてますよ……」
ユケ「メッキがボロボロはげてきてるね(笑)」
アヴァロン「忠告されたなら……従おう。扉を調べてみる」
GM「毒針のトラップが仕掛けてある」
タナトス「王子に罠解除はムリですよね。……サラに来てもらえばよかったかな……」
ユナ(サラの名を聞いてムッとした顔になる)
ゲオルギウス「どうした?」
ユナ「嫌いなんじゃない? 先天的に」
GM「恋敵だからしょーがないよね」
アヴァロン「恋敵ってことは……僕がゲオルギウスに好かれてるってこと?」
GM「そっちじゃないでしょ(笑)」
タナトスが扉を一刀両断にし、一行は部屋に踏み込んだ。
アヴァロン「扉を斬ればワナは解除されるのか? それはなんか間違ってないか?」
GM「どこを斬ればいいか分かってるんだよ、きっと」
アヴァロン「そういうものか……?」
GM「で、部屋の中ね。奥に扉がひとつ。中央にあからさまに怪しい宝箱が2個置いてある」
アヴァロン「高田直子が2個?」
ゲオルギウス「誰です、それは」
GM「宝箱!」
アヴァロン「気にしない。──奥の扉を開ける」
ユナ「ふんふふーん♪」
扉の向こうはまた通路。
奥に進むとまたT字になっており、正面の壁に文字が彫ってある。
『右は天国 左は地獄』
アヴァロン「『地獄』へ行こう」
GM「左ね。しばらく行くと通路は右に曲がって、突き当たりに扉」
アヴァロン「調べてみる。(コロコロ)成功」
GM「魔法のカギがかかってる」
アヴァロン「……引き返そう」
ゲオルギウス「魔法を使うチャンスなのに……」
アヴァロン「『アンロック』の魔法って使える?」
GM「レベル的には十分使えるよ」
アヴァロン「じゃあ使ってみよう。(コロコロ)成功してる」
タナトス「おお、王子が……」
ゲオルギウス「ついに魔法の扉を……」
アヴァロン「誰でも余裕なんじゃないの?」
ゲオルギウス「あれだけ魔法の勉強をしなかった王子が……(笑)」
タナトス(潜在能力は高いからな……)
アヴァロン「侍女の部屋とか覗くときに必要だったから」
ゲオルギウス「王子、なんてことを」
タナトス「覗くんですか?」
アヴァロン「それは言わない約束だ。僕と君との約束だ」
ゲオルギウス「……どういうイミです?」
アヴァロン「分からん(笑)」
ユナ「中に入ろ♪」
大きな部屋だった。
中央に石板があり、文字が彫ってある。
GM「ここは『音色の部屋』──とでも言いますか、みなさんの心の音色を聞く部屋であります」
アヴァロン「はあ」
GM「プレイヤーは3人いるんだよね。じゃー、今から作詞をしてもらいます。Aメロ・Bメロ・サビね」
ゲオルギウス「変身歌謡ショー!(叫)」
GM「歌詞は……ひとり3行ぐらい、かな」
ゲオルギウス「さっきテレビで見たからって……」
GM「まあまあ。XX(ぺけぺけ)のシナリオなんてそんなもんだって」
お題をいくつか書き出し、サイコロを振る。
GM(コロコロ)「お題は……『失恋』に決定!」
アヴァロン「ホントはもと歌がないといけないんだけど……(ガサガサ)いいのが見つからないな」
結局──
ひとり3行の作詞。
特にもと歌はもうけないが、いかにも歌詞っぽいように書く。
テーマは『失恋』
──ということで、プレイヤーたちは各々作詞を始めた……
GM(あう……ヒマかも……)
アヴァロン「みんな同じような歌詞だったらイヤだな」
GM「確かに。………………。全部mmm−(ムムムー)ってのはダメだからね」
ユナ「あ、なんで分かったの?(爆笑)」
GM「いやなんか……ピンときた(笑)」
アヴァロン「しかし……今までロクに恋愛をしてきたことがないオレたちに作詞させようってのがムチャだよな」
GM「片思いでもいいんじゃない?」
アヴァロン「それもないな」
ユナ「最初女性の語り口で、サビだけ男性ってこともあるんだよね?」
GM「それはそれでいいんじゃない?」
ゲオルギウス「あ、『部屋』って漢字忘れた……」
GM「それはヤバイぞ」
アヴァロン「♪こーしーふるーいっつまえパル♪」
んで、待つこと10分───
GM(歌詞を見て)「みんなまともだな……。しかも3つがあまり破綻してない」
アヴァロン「なんだ、つまらん」
GM「では発表しまーす! Aメロがゲオルギウス、Bメロがアヴァロン、サビがユナね」
いつの間にか隣にいた君 すでにトキメキはなく
涙ぐむその顔も 胸にひびかない
沈黙がせまい部屋にこだまする
君のいることが当たり前だったあの日
何も考えず時だけが流れてた
降る星に 降る雪に 願いは届かなかったけれど
神様ワタシにください
あなたなしで生きていく強さを
自分だけで歩いていく勇気を
アヴァロン「いいじゃん」
ユナ「口調が途中で男から女に変化しちゃってるのが気になるけどね」
GM「こんだけできたら上等上等。オチはつかなかったけど」
奥の扉が静かに開き始める。
そして彼らは最後の部屋に足を踏み入れた。


