OP.3[夜毎、神話がたどりつくところ]-a tale for you- 07

 エスペルプレーナ4 ブリッジ──

ゼナ:「これで全員ですね?」

一同:(うなずく)

GM:メンバーを確認しよう。魔界へ帰るレプス04小隊、エスペルプレーナの持主である朝顔組。レイチェルたち<ウロボロス・システム>の面々。『祭器』の制御を行うトパーズ。……以上!

ゼナ:あれ、ファン・ルーンさんは?

GM:こっちでまだやることがあるから、残るって。

一同:なにィー!?

アルバス:オレまで巻き込んでおいて、何だそれは。

レイチェル:ところで……またここに帰ってこれるのだろうか、私は。

アルバス:当然だ。というか、やっぱいかんぞオレは!

リューセ:だいじょうぶだいじょうぶ、何とかなるってー。

GM:一応作戦では、エスペルプレーナがこちらに戻ってきた後に『扉』を閉じる予定だ。

アルバス:予定は未定だー!

ドモ・ルール:そして作戦通りにいかないのが物語の常だな。

GM:さあ、時空間ドライブに『蒼天の合わせ鏡』をセットするのだ。『合わせ鏡』は強力な『祭器』だから、純粋な『鍵』の血を引いてないトパーズでも魔界への『扉』を開けられるはずだ。

トパーズ:なるほど!

ゼナ:魔界かー。どんなとこだろー。

アリア:これで帰れるね、アルカディアに。

ゼナ:「それでは、いきます!」

アルバス:「イヤだー!」

ゼナ:「エスペルプレーナ4、発進!!!」
 

 『祭器』が光を放つ。目の前の世界すべてがその姿を変える。どこまでも続く、水の世界に。

 見上げれば、エスペルプレーナが何重にも重なって見えた。まるで合わせ鏡のように。

 永遠の世界への入り口。
 

トパーズ:「──いきます」
 

 ──エスペルプレーナは、時間と空間を越えた。

 アルカディア <黎明のヴィエイユ>──

 黒く天を覆った雲間から、一筋の雷が落ちた。

 その光は『太極樹』を縦に引き裂き、空間すらゆがめてしまう。

 そして巨大な空飛ぶ『船』が、ゆがみから姿を現した。
 

GM:君たちが到着したのは『太極樹』があったところだ。

ゼナ:無事着いたみたいですね。(外を見て)すごーい、空が赤くて黒いや。

GM:で、眼下には何ごとかと空を見上げる人々。その中に王様や沙夜、スティールがいるのが見える。

ドモ・ルール:やっぱりいたな、スティール。

ゼナ:適当なところに着陸します。
 

 アルカディアの地に降り立つレプス04小隊。朝顔組とトパーズ、ウロボロス軍団はとりあえず『船』の中に残ることに。
 

GM:では、再会を喜びあってくれたまへ。

スティール:「ご無事でしたか!」

アリア:「スティール、『扉』をくぐらなかったの?」

スティール:「どうやら弾かれてしまったようで」

アリア:「そうだったんだ……。あやうく向こうの世界を端から端まで探しちゃうとこだったよ」

GM:ビオのとこには、沙夜が駆け寄ってくる。

沙夜:「ビオー!」

ビオ:「おおー、無事だったか沙夜!」

リトナ:駆け寄るふたり。そのままクロスカウンター。そして吹っ飛ぶビオ。

ビオ:俺の方かよ。

アリア:これでやっと全員集合……って、まだ足りないような。

スティール:「キュア様ならこちらに」(と言って、建物の方に歩き出す)

ヴァンダイク:で、なぜ牛姫様だけが建物に?

リトナ:出迎えにもこないなんて、相変わらずだねえ。

GM:実は、君たちが『扉』をくぐった直後ぐらいから倒れたままなんだそうだ。

ヴァンダイク:角がなくなってしまったからな。バランスが取れなくなったのだろう。

一同:なるほど……。

GM:(……納得しちゃったよ)

ヴァンダイク:我々が向こうにいってから、こちらではどのくらいの時間が過ぎたのだろう? 向こうと同じだけの時間が過ぎていたとしたら、ここにいる連中はかなりの暇人ということになる。

GM:数週間向こうに滞在したもんね。こちらでせいぜい2、3日というところだ。

ヴァンダイク:ほう。

GM:そして、その間にこちらの世界でもいろいろ大変なことになっている。

アリア:なんだろう? 地震?

GM:それもあるけど……『ラーヴ』を持つ魔族が増えつづけているらしいんだな。

アリア:ボルサオのせいでそんなことに……。

沙夜:「それと、もっと大問題が」

アリア:「な、なに?(ゴクリ)」

沙夜:「黒炎さんと……ラグランジェさんがいないの」

一同:「!!!」

ヴァンダイク:「なんだってーッ!!!?」

アリア:……そうなんだ。てっきりラグランジェもキュアと一緒にいるのかと。

ドモ・ルール:こちらの世界にいるのは確かなんだろ?

リトナ:分かんないよ? めくるめくフォモワールドに。

ドモ・ルール:そっちかよ!
 

 建物に向かう間に、アリアは向こうの世界のことを──<真なるアルカディア>のことを話した。

 とても素敵な世界だったけど、あそこに移住するのは難しそうだと。
 

スティール:(小さな建物の前に立ち)「この中にキュア様がいらっしゃるのですが、その……」

アリア:「?」

スティール:「──死んでいるんです」

スティール:「正確には、その、仮死状態というヤツらしいのですが……」

リトナ:「なんだ、それなら問題ない。──アリア、『鍵』の剣を額に刺そう」

GM:<ヴリトラの剣>だね。沙夜が持っていてくれたらしく、アリアに渡すよ。

アリア:「ありがとう」

ヴァンダイク:「元は牛姫様の角だったものだからな。これを元に戻せば万事解決」

アリア:「……ただ刺さるだけだと思う」

リトナ:「普通に角に戻ってもイヤだけどね。『なんだ、こんなもんかよ』と」

沙夜:「冗談半分で笑ってるけど……これからやるべきことは、たぶんそれに限りなく近いことだよ」

ビオ:「なら問題ねえじゃねえか。さっさと刺そうぜ」

沙夜:「待って待って、『場所』が大事なの! ここじゃダメぇ!」

一同:「場所?」

ビオ:刺す場所? 額でいいんだろ?

GM:いや、その場所でなくて。

リトナ:刺す部位ではなくて、その『儀式』を行うべき場所があるってことだね?

GM:そうそう。

沙夜:「──世界の中心。<螺旋>の生まれる場所。<聖地>のその奥に、あたしたちはいかなくちゃいけない」



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