<真なるアルカディア>を目指して西へ西へと旅を続けるレプス04小隊。
とある村で孤独な老人の死を見取るも、結局手掛かりを得ることはできなかった。
村を出発して5日。一行は白い<森>へさしかかろうとしていた。
GM:木が石化してしまっている森だね。ヴァンさん、こういう森のことを知っているかどうか判定してみて。
ヴァンダイク:基本的に『心』の判定にはプラス10の修正がついているから……(コロコロ)うむ、成功している。
GM:こんな風に石化してしまっている森は<虚ろの森>と呼ばれている。地盤がもろいから気をつけないと危ないよ。
キュア:ナウシカに出てきた腐海の底みたいなかんじ?
GM:うん、そんなかんじ。
ビオ:その辺の木を殴ってみるぞ。
GM:ぱらぱら崩れるよ。木の中は空洞だね。
ビオ:崩れた枝をぱきぱき踏む。
ヴァンダイク:「このへんは地盤がゆるいから気をつけねば──」
ぼこっ!
ビオ:「………………誰か引っ張りあげてくれ……」
ヴァンダイク:「無茶を言うな。猫と女と老人に引っ張りあげられるわけがなかろう(笑)」
ビオ:(何とか足を引っ張りあげて)「……ふう、とんでもない森だな」
リトナ:ドモさん(キュア)のリュックに入れてもらおっと。
GM:猫の体重で崩れるとも思えないけど?
リトナ:いいの、単に楽したいだけだから。リュックから顔だけ出して、後ろの方を見ていよう。
ヴァンダイク:「こんな森だ、食料も手に入らんだろう。こういう場所は、さっさと通り抜けてしまうべきだな」
GM:んじゃ、森の奥へと進んでいく。しばらく歩いたところで──聞き耳判定。
リトナ:猫だから修正値でかいぞ。まず失敗はしない。(コロコロ)成功。
ヴァンダイク:(コロコロ)珍しくクリティカル。
GM:成功した人は、どこからかズシンズシンという音が聞こえてくるのに気づいた。クリティカルした人は、音がしてくる方向も分かるし、何だか地面が揺れてる気もする。
ヴァンダイク:「何やら巨大なズシンが近づいてきているようだ」
ビオ:「ズシン……?」
GM:ズシンじゃなくて巨人だよ。葉っぱがないから遠くまで見えるだろう、木の陰から姿を現したのは、身の丈5メートルほどの一つ目の巨人。
キュア:サイクロプス……?
GM:それに近い。んで、右手にはぐったりした女性を握り締めているのだけど……
ヴァンダイク:「姫!」
ビオ:「ハルモニア姫!」
誰だそれは。
GM:ハルモニアじゃなくてフェルチアイア。
キュア:<帝国>の姫か……。私は彼女のこと知ってていいの?
GM:いいよ、有名だろうし(……つーか、キュアが知らないはずはないよな)。
キュア:うう……それは思わず姫の方に攻撃したくなるかも。
ヴァンダイク:巨人に話は通じないのだろうか。
GM:知能は低いし、このままじゃ姫がどうなるか分かったもんじゃない。巨人が握る力を調節していないのか、意識がないながらも姫は苦しそうだ。まあ、倒すべきモンスターだと思ってくれたらいいよ。……さて、どうする?
リトナ:リュックから出よう。そして木の上に登る。
ヴァンダイク:ぱたぱたと飛んで近づく。
キュア:スライサー(刃のついたブーメランみたいなもの)を構えながら巨人の右の方に回り込む。
GM:ではここから戦闘ってことで。──今回からイニシアティブは全員が振って、大きな目が出た人から行動ってことにしたから。
てなワケで、一斉にサイコロを振る一同。
GM:イニシアティブで10振った人いない? じゃあ、9、8、7……3。
キュア&ヴァンダイク&リトナ:はい。
GM:最高値が3か。低いな、みんな。……じゃ、まずキュアから。
キュア:スライサーを巨人の右手(姫を握っている方)に向かって投げつける! (コロコロ)当たっててダメージが……18点。かすり傷だね。
ヴァンダイク:足を狙って攻撃。(コロコロ)96。ファンブル寸前だ(今回からファンブルは98・99・100となった。同じくクリティカルも01・02・03である)。
リトナ:木の上から飛びかかりながら、人型に変身するぞ。(コロコロ)53成功。くるくる回りながら変身。爪(猫の爪ではなくて付け爪。ウォ○ズマンの爪を想像してもらうと近いかも)で攻撃するよ。ダメージは両手合わせて2Dでいいよね。
GM:いいよ。攻撃は次のターンね。……で、ビオさんか。
GM:丸太よりも太い巨人の足に、ザックリとアックスハルバートが食い込んだ、ってかんじだね。巨人は「軽傷」を負った。
ビオ:よしよし。
GM:巨人は突然攻撃されたのであわてるばかりだ。──んじゃ、次のターン。
次のターンは、イニシアティブで9を振ったビオが一番手となった。
ビオ:おらぁ! (コロコロ)……99。
GM:ファンブルだね。勢いよく踏み込んだ足が地面にめり込んでしまった、と。
キュア:さっきと同じくスライサーで攻撃。(コロコロ)……サイの目が死んでます。
GM:かすり傷すら負ってないような状態だな。巨人はキュアの方には興味がないようだ。──んじゃ、さっき痛い攻撃をしてくれて、今は足がはまってて抜けないビオさんに……巨人が左腕を振り下ろすぞ(笑)。
ビオ:「ちょちょ、ちょっと待て、今足が〜!」
GM:(コロコロ)……ちぇ、外れか。巨大なこぶしは、宙を切っただけだね。
ビオ:「あぶねッ! かすった〜……」
ヴァンダイクの攻撃はまたも外れ。そしてリトナの爪が、巨人の側頭部をえぐった。
リトナ:爪は片手に3本ずつね。
GM:巨人の頭に6本の筋が……。
リトナ:そのまま巨人の横を飛び越して、背後に着地。
GM:(プレイヤーBを見て)暇そうだね。姫様気がついたことにしようか?
プレイヤーB:んー、そだね。じゃ、軽く口をはさむことにするね。
んで、第3ターン。
キュア:今度こそ! (コロコロ)……もういい。当たってるけど、ダメージほとんど与えてない……。
フェルチアイア姫(プレイヤーB):「あぶないじゃないのよ! こっち狙うんじゃないわよ!」
ビオ:それはギョッとするな(笑)。なんか性格変わってるぞ……。
キュア:(フェルチアイア姫って……ああいう人だったんだ……)
GM:で、イニシアティブが7、6、5……
リトナ:あ、オレだ。さっき巨人の背後に着地したから、そのまま振り向きざまに攻撃。
ビオ:それってカ○チョーだぞ……。
リトナ:やってやるさッ! (コロコロ)右尻にサクッと爪で23点のダメージ。
GM:尻に傷持つ巨人ですか……。痛いから、攻撃してきたリトナの方に向きを変えよう。
フェルチアイア:きゃー、落ちる〜!
ビオ:うお、足を抜いてる間に向こうを向かれてしまった。
第4ターン。一番手はGMが取った。
GM:(コロコロ)くそ、人型でもリトナに攻撃を当てるのはムリか。
ビオ:んで、俺だな。――明確な意志でもって、巨人にカ○チョーをする(一同笑い)。
GM:ハルバート突き立てるの……?
ビオ:「うおりゃ!!!」
どぶすぅ!!!
GM:くあー……ダメージください(泣き笑い)。
ビオ:(コロコロ)お、デカイ目が出たぞ。39点だ。
リトナ:尻に39点……。
GM:なんつーことを……。「重傷」になってしまったぞ。
そしてキュアのスライサーが目を切り裂き、何とも痛々しい状態に……。
リトナ:巨人はこっちを向いてるんだよね。んじゃ……おそらくちょうど目の前にあるであろう『モノ』に攻撃。
一同:そ、それって……。
リトナ:(コロコロ)96で外れ! さすがにイヤだったみたい。
ヴァンダイク:ではワシも尻に刃の鞭をびたーんと……(コロコロ)なぜかさっきから当たっておらんな……。ドキドキ緊張してしまったかな。
キュア:今度もアンダースローみたいに投げて、顔を狙う。(コロコロ)うん、当たってる。
GM:さ、次のターンだね。……顔と尻が傷だらけだな……。
ヴァンダイク:そのワリにはなかなか蓄積ダメージが「重傷」にならないな。……やはり尻に鞭打たねばならないか。(コロコロ)……失敗している。美少年の尻でないのがイカンのだな。
ビオ:で、俺か。刺したハルバートをぐりっとひねる。
思わず想像して、顔をしかめる一同。
ビオ:(コロコロ)あ、ダメか。
リトナ:では改めて『イチモツ』に攻撃。(コロコロ)ダメージ26点。
GM:リトナの攻撃が結構くるな……。尻にハルバート刺したまま逃げ出したい気分だよ。
だがその望み(?)は叶うことなく、巨人は姫を投げ出し、悶絶しながら前のめりに倒れ込んだ。
GM:前のめりに倒れるから……姫はリトナの方に飛んでくる。
リトナ:「にゃー!」(人型のときはしゃべれない)
GM:受け止められるかどうか、『技』と『体』で判定するのだ。
リトナ:(コロコロ)……失敗してるぞ。
ごい〜ん! と頭をぶつける姫とリトナ。
フェルチアイア:「へぐぅ……!」
キュア:へぐぅとか言ってるし……。姫のイメージがどんどん変えられていってる……。
GM:でも任せたからには、それが姫の姿なのでありましょうや。
頭をぶつけつつも何とか姫を受け止めたリトナ。だが、地面がもろいせいで下半身が埋まってしまうハメに……。
リトナ:「にゃーにゃー!」(誰か、誰か姫を受け取りに来てくれ〜!)
ヴァンダイク:何かにゃーにゃー言っておるな(笑)。……それより巨人にとどめを刺さねば。
ビオ:食えるかな、これ。
ヴァンダイク:干すか燻製にするかすればよかろう。
キュア:……すでに食べることの相談してるし……。
ヴァンダイク:背に腹は変えられないのでな。
リトナ:それより姫をどけてくれ〜!
GM:姫、気がついてるんだから、自分で動けばいいのでは……?
フェルチアイア:あ、そうか。もぞもぞ動いて、リトナの上からどくね。
GM:そしてそこに、黒炎が姿を現す。