レイチェル:また戻ってきてしまった……。誰かいる?
GM:(コロコロ)遅い昼飯を買ってきたラウンがいるね。
レイチェル:「あの、こっちに来たって聞いたのだが、ヤオちゃんを見なかったか?」
ラウン:「ぼ、ぼぼぼぼ……あっち……」(走っていったらしき方向を指差す)
レイチェル:「たった今?」
ラウン:(こくこくとうなずく)
レイチェル:「ありがとう」
ラウン:(ローラーブレードで疾走していくレイチェルを見送って)「……かっこいい……」
レイチェルは路地裏で、走っていく子供の後ろ姿を発見した。
レイチェル:「ヤオちゃん!」
子供:(ビクッとなる)
一気に加速し、子供──ヤオの前へ回り込んだ。
レイチェル:「見つけた……」
ヤオ:(お菓子をかかえて、バタバタ)
レイチェル:「何をしてたの?」
ヤオ:「ちょっと……」
レイチェル:「どこにいたの?」
ヤオ:「ちょっと……」
レイチェル:「ちょっと、じゃ分からない」
ヤオ:「だって、秘密なんだもん」
レイチェル:「エミリーが心配していたぞ」
ヤオ:「知らないもん、あんなババア」
エミリー:ぬわんだとォ〜!
レイチェル:「そんなこと言っちゃダメ。……命が惜しいなら(笑)、訂正しなさい」
ヤオ:「……エミリーおねーちゃん」
レイチェル:「よし。──その食べ物、どうするつもり?」
ヤオ:「秘密だもん」
エミリー:野良イヌかな? 野良ネコかな? 野良ドラゴンだったりして。
レイチェル:(無視して)「どうしても話してくれない?」
ヤオ:「……誰にも言わない?」
レイチェル:「言わない」
ヤオ:「じゃあ、女どーしの秘密ね?」
レイチェル:「分かった」
レイチェルの言葉にヤオは満足そうにうなずき、『森』の方へ歩き始めた。
レイチェル:「時間が惜しい。――ヤオちゃん、ちゃんとつかまっててね」
レイチェルはヤオを抱きかかえ――ローラブレードで一気に加速した。

GM:さて、森に着いたけど?
エミリー:「足跡チェーックッ! ……って、誰かできましたっけ?」
シュリ:「スリーアイが目が見えない分、鼻が利くんじゃない?」
スリーアイ:「……やってみた方がいいか?」
エミリー:「やめときなさいって(笑)」
シュリ:「そーいえば……この『森』、誰かよこさなかったっけ?」
エミリー:「えーと………………………………ユリア?」
GM:名前忘れるなよ。
エミリー:普段、ぼーっとしてるという設定なので(←どこが?)。
シュリ:「そっか、ユリアが帰ってきてないのか……」
「きききぃぃぃぃ……ッ!」
一同:「??!」
奇声とともに、食べかけの木の実が頭上から飛んできた。
シュリ:(頭を押さえて)「いった〜! ……なに?」
見上げると──野生化したユリアの姿がッ!

シュリ:わずか数時間で?!
ユリア:「きききいきいいいいーッ!」
GM:さ、戦闘だね。
シュリ:目に見えるなら、撃ってみようかな──殺傷能力充分のこの銃で。
エミリー:……本気?
GM:目標値は、60ね。
シュリ:(コロコロ)99!(笑)
一同:ファンブルかーッッ!
GM:あ〜あ、頭がアフロか。
それがファンブルした場合の、MNNの伝統なのである。
シュリ:じゃ、みんなでアフロということで。
エミリー:ひとり問題なさそうなのがいるけど?
シュリ:モッカシンはさらさらのストレートに。
GM:やめてくれ〜!
ユリア:(銃の音で我に返って)「……はれ?」
エミリー:「降りてらっしゃーい!」
ユリア:(素直に木から降りてくる)
エミリー:「きこりには会えたの?」
ユリア:「きこり? ………………。………………。あー(思い出したらしい)、会えなかったんですよぅ〜」
エミリー:「まあいいわ。それより、ボッツ見なかった?」
ユリア:「ボッツ? ………………(思い出し中)メガネなら見ました──木の上から」
エミリー:「それはキリー。……でも、キリーは見たのね?」
ユリア:「うん」
エミリー:「どこで?」
ユリア:「森」
エミリー:役に立たね〜!!!
シュリ:「こうなったら、闇雲に『森』の中に突入していくしか……」
ユリア:「それはやめた方がいいですよ」
シュリ:「あんたに言われてもね……」
ユリア:「ユリアは体験して、かしこくなったんですぅ」
シュリ:「現実的な意見としては……音を頼りにサデルじーさんを探すか、山小屋で帰りを待つか、だけど?」
ユリア:留守番をNPCに任せて、みんなで探しにいくのは?
シュリ:みんなで遭難するわよ。
ユリア:遭難しない工夫をすればいいんですよ。これだけいれば、バカばかりじゃないでしょ?
エミリー:パンをちぎって落としていく、とか……?
ユリア:食べちゃうかも。
エミリー:あのねー……。
ユリア:こういうところに来ると、修行時代のことを思い出して野生化するんです。
シュリ:じゃ、NPCに留守番任せて、ちょっとそのへん探してみようか。
GM:シア・カーキ・スリーアイ・モッカシンがサデルの小屋で留守番ね。
シュリ・ユリア・エミリーは『森』の探索を始める。が、15分も歩かないうちに……
シュリ:「ダメだ、これはすぐに迷うわ」
GM:もうギブアップか(笑)。
エミリー:じゃ、どうするんです?
シュリ:大声で「小屋が火事だー!」と叫ぶ。
ユリア:魔法で遠くに声が届くようにするとか?
シュリ:地球のみんなー! おらに元気を分けてくれー!
エミリー:(突然)「サーデールさぁぁぁぁぁぁん!!!」(魔法で声を拡大)
一同:「うぉぅ!?」(ビクッとなる)
サデル:「やかましいわ!」(後ろからエミリーの頭をはたく)
エミリー:「何すんのよ!」
サデル:「お前の方こそ何してる! やかましいんじゃ、このバカ娘が!」
エミリー:「うぅー……」
シュリ:「……すぐ近くまで来てたのね……」
エミリー:「えーと……かくかくしかじかで子供を探すのを手伝ってほしいんです」
サデル:「全く、何をやっとるんだか……。……まあええわい、手伝ってやるよ。シルヴァにはいろいろ世話になっとるしな」
ユリア:(小声で)「スリーアイがここにいなくてよかったですね」
シュリ:(同じく小声で)「確かに……。じーさん魔族ハーフ嫌いだしね……」
ユリア:「山小屋に戻ったらマズイんじゃ?」
シュリ:「そうね。(わざとらしく大声で)──時間が惜しいわ、このまま探しにいきましょう!」
サデル:「あ、ああ……。──で、アテとか手掛かりとかあるのか?」
一同:「ない」
サデル:「やれやれ……」
シュリ:あんた山のプロでしょ? 子供ぐらい、すぐ捜し出しなさいよ。
エミリー:そんなアルバスみたいなことを……。
シュリ:「子供の足だから、そんなに奥には行ってないと思う」
サデル:「ふむ……。──よし、いくぞ」


