ACT5.0[きみはほほえんだ] 07

 9月18日──

GM:では、前夜祭の前日です。

シュリ:プレ前夜祭。

フウゲツ:前夜祭イブ。

GM:女性たちはコーラルおばさんを中心に料理の仕込みを始め、女の子たちはスティールさんを中心にお菓子作りを始める。街の飾りつけなんかも始まって、いよいよお祭りムードが高まってきたよ。──さて、女の子諸君、どうしましょう?

レイチェル:……私も女の子?

フウゲツ:微妙なところだ。

GM:ユリアは料理は苦手だったよね?

ユリア:そうれす。それにお菓子作りなら……食べちゃいそうれす。

GM:シュリは料理は得意なの?

シュリ:人並み、かな。得意でも不得意でもない。

GM:ヴァイスは?

ヴァイス:手先が不器用な中でも、料理は特に苦手。指とか切ってしまう。

GM:となると……自警団は全滅か(笑)。

ヴァイス:スノウは?

GM:スノウはできるよ。……ちょっと見た目が悪いのができるけど。

フウゲツ:で、俺は劇の指導ですね。もっと感情を体で表現するんだ!

シュリ:昨日までいいひとだったのに、急に厳しくなってる。

ヴァイス:竹刀とか持ってね。

フウゲツ:そんなことで宝塚が目指せると思っているのか!

シュリ:トパーズは?

GM:村長の家にいるよ。マフィもだね。シェオールは、噴水に浮いてる。

フウゲツ:何があったんだろう……。いろいろ想像できるけど。
 

 自警団の砦──

GM:ではリーダー、一度自警団のみんなを集めてくれるかな?

ヴァイス:……集まってくれない気がする……。──全員砦にいるの?

シュリ:いないから集めろって言ってるんでしょ?

ヴァイス:それもそうか。今砦にいるのは?

GM:シア・カーキ・スリーアイ・オーキッド・タン・ブルー。

シュリ:NPCたちとガンバってね。

ヴァイス:そんな……。……みんなを集める意味あるの?

GM:ゲインさんが訪ねて来てるのだ。頼みたいことがあるらしいよ。

ヴァイス:頼み?

ゲイン:「明日からいよいよ収穫祭だ。──知っての通り、この街には我々の他にも月の民魔族ハーフ古の民が住んでいる。月の民たちは祭りにも積極的に参加してくれているんだが……魔族ハーフと古の民がそれぞれの事情でなかなか参加してくれないんだよ。そこで、参加してくれるよう呼びかけてきてほしいと思っているんだが……どうだろう?」

ヴァイス:「わ……分かりました」 ……交渉ごとが得意なのはシュリかな?

フウゲツ:シュリに交渉にいくように交渉するのが難しいと思う。

シュリ:言いくるめられてそうよね。

レイチェル:「交渉する必要はないって。来たくないヤツを無理矢理参加させても、周りの雰囲気が暗くなるだけでしょ」とか言われて。

ヴァイス:うわー、ありそう……。

GM:で、どうする? 今のは君の頭の中の妄想だけど(笑)。

ユリア:この物語は全てヴァイスの妄想だったという某漫画のようなオチ?

ヴァイス:それは勘弁。「では、交渉ごとが得意なシュリに頼んできます」とゲインさんには言っておこう。……どうしてゲインさん自身が動かないのかが謎だけど。

GM:収穫祭ってことで一番忙しいのはゲインさんなんだぞ?

ヴァイス:村長は何をやってるんだか……。

GM:(村長は役に立たないギャグメーカーだってまだ分かんないのか……)彼はああいう人だから。

ヴァイス:じゃ、いってきます(砦を出る)。

ヴァイス:はあ、気が重い……。交渉がうまいのはシュリだし、押しが強いのもシュリだから、彼女に頼むでいいよな?

GM:向こうが気を悪くしたら元も子もないけどね。

ユリア:交渉ごとで成功してるのは、リプレイを見るかぎりではロボさん(レイチェル)なんれすけど。

ヴァイス:そう言われるとレイチェルも候補に上がるな……。

レイチェル:私、ほとんどしゃべりませんよ。それに、劇の舞台作りとかで忙しいから。

シュリ:基本的にみんな忙しいんだって。……なんであんなにヴァイスが暇なのかが謎だわ。

レイチェル:悩むのに忙しいんだ。

ヴァイス:それは正しいかも。……そういうシュリは何してるのさ?

シュリ:商店街で手伝いかな。露店の準備とか、いろいろあるでしょ。

GM:シュリは商店街にいるんだね。……ヴァイスはこのことを知らないけど。

ヴァイス:街の中をうろうろしてシュリを探す!

レイチェル:見つかりませんでした。

シュリ:そうこうしてるうちに祭り当日になってしまいました。……で、クビ。

ヴァイス:そして街を追い出される、と。

ユリア:そして緑の『五分厘』に。

シュリ:ハッピーエンド〜!

GM:じゃあ、商店街でシュリを見つけたことにしよう。

シュリ:(露店の奥から顔を出して)「いらっしゃ〜い!」(桂三枝風)

レイチェル:シュリのテンションがおかしい(笑)。

シュリ:「……何の用事?」

ヴァイス:「ちょっと頼みたいことがあるんだけど」

シュリ:「断る」

レイチェル:……撃沈。

ヴァイス:「頼み事がどんなんか、聞くだけでもいいじゃんか〜!」

シュリ:「……で?」

ヴァイス:「明日から収穫祭だろ? 古の民たちが祭りの参加をしぶっているから、参加してくれるように交渉してくれない?」

シュリ:「祭りって強制参加なの?」

ヴァイス:「そうじゃないけどぉ、同じ街に住んでる以上──」

シュリ:「いきたくないならいかなくてもいいじゃない。お祭りって楽しいモノなんだから、イヤイヤ参加したって意味がないでしょ?」

レイチェル:……予想通り。

ヴァイス:「それはそうだけど……今までは軋轢とかあってこういう状態だったけど、交流が始まったらそれはそれで楽しくなるかもしれないじゃん」

シュリ:「祭りを政治に利用しようって言うのね?」

ヴァイス:「ちょ、ちょっと待って、祭りの存在自体が本来的にはそうなんじゃないの?」

シュリ:「そうなの? 祭りって、純粋に神への感謝の気持ちを示すものでしょ? そういう名の元にあたしらがドンチャン騒ごうってものでしょ? そんな、一致団結して外敵に当たろうっていうキャンペーンをはるワケじゃないでしょ?」

ヴァイス:「そりゃそうだけどさ……」
 

 黙り込んでしまうヴァイス。しばらく沈黙が続き……
 

シュリ:「はい、商売の邪魔だからどいて。そんなとこで黙ったままぼぉーっと突っ立ってられたら、店の雰囲気が暗くなっちゃうでしょ」

ヴァイス:「ぐ……」

ユリア:シュリがいた店ってキャバクラだったの?

GM:露店でキャバクラ……? そんなのすぐ奥さんに見つかってしまうではないか。

ヴァイス:「いや……そう言わないで、やってくれない?」

シュリ:「いくらで?」

ヴァイス:「いくらでって言われてもな……」

フウゲツ:自警団の仕事の一環として。

ヴァイス:「自警団の仕事として!」

シュリ:「それじゃあ、やる気にならないなぁ……。なんかぁ、ねえ……」

GM:そもそも、何で参加をしぶってるか考えたことある?

ヴァイス:種族間の軋轢じゃないの? ……考えたことなかったな。

シュリ:そんなトークじゃ一生スノウはおとせないわね。

ヴァイス:……なんでそうなるかな。

シュリ:見れば、分かる。

フウゲツ:あ、スノウのこと狙ってたんだ……。

シュリ:さあ、あたしのことをスノウだと思って頼んでみて。自分の思いを伝えてみて!

ヴァイス:絶対ヤだ!

シュリ:そう。なら……話はここまでね。



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