目の前に広がる惨劇。
言葉を交わした、守ってきた人たちの、無残な姿。
傷を負った子供たち。
噴水の傍で、服を真っ赤に染めて倒れているゲインと、泣きついているスノウ。
蹄の音に顔を上げ、涙で濡れた顔をくしゃっと歪ませる。
スノウ:「フウゲツさん! お父さんが! お父さんがぁー!」
フウゲツ:駆け寄るぞ!
スノウ:(フウゲツに抱きついて)「みんなが……お父さんが……お父さんが……」
フウゲツ:「遅くなってすまん……。俺が来たから、もう大丈夫。……大丈夫だから……」
GM:壊れて水が止まってしまった噴水の上に降り立つサリース。ゲインを見て、喉の奥で笑っている。
フウゲツ:「何がおかしい!」
サリース:「いや……何とも情けない姿だと思ってな。……恥さらしのG−3が」
フウゲツ:G−3……?
GM:だって『ゲイン』だもん。
ヴァイス:そうか、そういうことか!
シュリ:じゃああたしたち村長のことを「じーさん」って呼んでたけど、実はアレこそがG−3の真の姿!
GM:んなワケあるかーい!
サリース:「Gシリーズは『ホフヌング』が生み出した神を倒す者たち。その誇りを捨てた者が恥さらしでなくて何だ」
フウゲツ:「Gシリーズとやらもホフヌングとやらも、俺は知らん!」
サリース:「知らん……? そうか……貴様がそう言うなら、こちらも語ることは何もない」
GM:補足しておくと、この街の住人のほとんど……特に商店街の人たちが『ホフヌング』の元職員だから。
ユリア:Gシリーズの生き残りがこんなところに……(←第三部のキャラクター、ビッケことG−XはGシリーズ暗殺が任務だった)。
GM:第一部が始まる1年前──テーレ1117ぐらいに『エターナル・マザー』ことクレリアが記憶を無くして『ホフヌング』内がごたごたしてた時期があった。その時、G−3ことゲインさんと一部の職員たちが脱走、アーケインに逃げ込んだワケだ。たぶん、100人前後だったんだろう。で、そこにだんだん人が集まって、今の状態になった。
ユリア:Gシリーズの生き残りはゲインさんだけ?
GM:そうだね。
ユリア:よかった、うじゃうじゃ生きてたらG−Xが無能さんになるとこだった。
フウゲツ:「詳しいことはよく分からんが、今すぐこんなことはやめさせろ!」
サリース:「そのつもりは……毛頭ない」
フウゲツ:「だったら斬る!」 ──とか言って。
シュリ:「とか言って」がつくのね(苦笑)。
フウゲツ:いや、絶対斬る! コイツ、許せん!
サリース:「やめるワケにはいかない。もうしばらく、この『宴』は続けさせてもらう」

レイチェル:頭のもやもやはまだ取れない?
GM:取れないねぇ。
レイチェル:(コロコロ)それでも何とか『古の民』の集落にたどり着いた。
GM:『古の民』の集落は、襲われてないから静かだよ。空に変なのがいることは分かっても、街が襲われてることは知らない者も多い。
エミリー:それにしても街へ救援部隊を送るとかしてくれてもいいでしょうに。
GM:静観してるというか、元々民そのものに活気がない。
フウゲツ:元気なのは門番ぐらいか。
GM:それから、長の名前がエイドシックとなったので、以後よろしく。
レイチェル:エイドシック。変な名前だ。
GM:では、レイチェルはエイドシックと対面だ。
『古の民』の長エイドシック:「──どうやら大変なことになっているようですね。空を舞い街を襲う、ヤツらは何者ですか?」
レイチェル:「分かりません。──ですが、自警団の判断としては、街の人を『結界』で守ろうということになりました。入り口の『門』を閉じること、『二重結界』の発動、この2つをお願いしたいのですが」
エイドシック:「なるほど、それでアナタがいらしたというわけですね」
レイチェル:「はい」
エイドシック:「なるほど……それはとても理にかなっている。さすが『結界の守護者』だ」
レイチェル:「……え? え? え?」
エイドシック:「レイチェル、アナタこそが『結界』の『管理者』であり、制御装置の端末でもある」
レイチェル:「私は……何も知らない」
エイドシック:「それはアナタが今『平常モード』だからです。『ガーディアン・モード』に移行すれば、全て分かるでしょう。……最も、そのときアナタの"心"が残っている保証はありませんが」
レイチェル:「私の"心"……」
エイドシック:「『門』はすぐに閉じましょう。『二重結界』は今すぐに?」
レイチェル:「いえ、住人の避難が終わってからです」
エイドシック:「いつ終わるんです……?」
レイチェル:「……分かりません(笑)」
エイドシック:「……まあ、『二重結界』なんて随分と長い間使っていないので、うまく作動するかどうかも分かりませんが」
GM:てゆーか、『古の民』は『二重結界』の外か。
レイチェル:そうです。
シュリ:断言した(笑)。
レイチェル:「では──今は、一刻も早く『門』を閉じてください」
エイドシック:「もう一度確認しますが……『ガーディアン・モード』に移行した場合、アナタの意志が消えてしまう可能性もありますよ?」
レイチェル:「私が言った条件を満たしてくれるなら、それは構いません」
GM:ではモード移行が成功するかどうかの判定を。
レイチェル:(コロコロ)……失敗。
GM:(それは好都合。不思議と、失敗してほしいときに失敗するモンだよなー……)
ヴァイス:なんか……事態が悪化する方に進んでるような……。
GM:サイコロの神様の気まぐれだね。──では、『ガーディアン・モード』への移行は不完全に終わった。どこにどういう不都合が生じたかはまだ分かんないけど……。
ヴァイス:『門』が閉じないとか。
ユリア:ロボさんが暴走するとか。
GM:『門』は閉じた。レイチェルも自我を保っている。
レイチェル:……ではどんな不都合が?
GM:さて、ね。──ってとこで場面転換。

GM:では『門』で戦ってる人。サイコロ一つ振って、値を半分にして。それだけ負傷したから。
シュリ:(コロコロ)半分で4。……このままだと重傷ね。湿布(回復魔法と同じ効果がある)使ったことにしていい?
GM:いいよ。──そして、『門』の『結界』が閉じる。
シュリ:閉じたかぁ……。──『門』の内側に残ったヤツを撃ち落としてから、一息つこう。
ユリア:そうれすね。
シュリ:『ヒビ』の方はまだ閉じてないんだろうけど、侵入してくる数が少ないから、まあ大丈夫でしょ。
GM:このままだと主人公は延々とモグラ叩きのように戦闘を繰り返して終わりだね(笑)。
エミリー:わたしもです。……ったく、不潔なのには触りたくないのに。
GM:え、ドロップキックとかして、畑にぼてっと落ちたりしてるんじゃないの?
シュリ:そして落ちたところをタコ殴りにされてる、と。
エミリー:ないない。
シュリ:──さて、『門』は閉じたけど、これからどうしよう?
ユリア:『ヒビ』の方はスリーアイがいるから大丈夫なんじゃないれすか?
フウゲツ:……他の二人は?
シュリ:眼中にナシ。
GM:シアとカーキもだいぶ落ち着いたみたいだよ。
カーキ:「シュリ、ユリア、悪かったな……。……正直、自分が情けねぇ」
シア:(うつむいてる)
シュリ:(首を軽く横に振って)「弾丸の残数、メモした方がいい? なんか、いっぱい使っちゃったんだけど」
GM:ん、確かに。
シュリ:と言いつつ持てるだけ持って中央広場にいこうかと思ってたり。……何発ぐらい持っていけるかな? 200発ぐらい?
ユリア:箱に入ったヤツ持っていくなら、結構重いのでは?
シュリ:じゃ、200発ってことで。
GM:んー、では、それで。
シュリ:「……じゃ、いこう」
ユリア:「ユリアも」
シア:「その前に傷の手当を。……それぐらい、させてください」
ユリア:「ほい」

ミフネ:「あらかた片付いたようだな……。皆の衆、本当によく戦ってくれた」
アイン:「えらそーなこと言ってんじゃねー! ――ったくクソ親父、後ろから押しやがって……」
トキオ:「ああ、ああ、動かないで。ヒドイ傷なんですから」
アイン:「親父のせいだ」
ミフネ:「何を言う。ワシはただお前の背中を守ろうとしただけだ」
アイン:「思いっきり突き飛ばしただろーがッ!」
ミフネ:「息子よ……全ては修行、修行なのだ……」
アイン:「殺す! ゼッテーいつか殺す!」


