ACT11.0[コドクのはて] 06

 中央広場 14:05

GM:サリースは『できそこない(羽)』を呼び寄せ、人を襲わせて楽しんでいる。

フウゲツ:スノウには指一本触れさせん! そして街の人たちを傷つけることも許さん!
 

 フウゲツの刀が『できそこない』の肉体を切り裂く。飛び散る体液が、フウゲツの身体を赤く染めていく。
 

サリース:「ハハハ、破棄されたGシリーズの『できそこない』でも、そこそこは戦えるようだな」

ヴァイス:……てことはこのバケモノたちは元人間である可能性があるってこと……?

GM:そのとーり。『ホフヌング』での実験に失敗した不良品を使って造ったのがこの『できそこない』たちだから。

フウゲツ:ますます許せん! サリース、斬る!

GM:少しずつ、『できそこない』の数は減ってきてるみたいだけどね。

フウゲツ:『門』が閉じたからか。でも俺たちはそのことをまだ知らないんだよな?

GM:そうだね。──ん? サリースとゲインって、ひょっとして異父兄弟?

ヴァイス:どちらもクレリアが母親だから……そうだね。
 

 そこへ、馬に乗ったシュリとユリアが駆けつけた。
 

GM:目の前には、100近い死体とサリース、フウゲツにスノウの姿が。

ユリア:石を拾って、赤いのに投げる。(コロコロ)さすがに当たらないれす。

シュリ:「………………」(無言で発砲)

GM:うおっと。

シュリ:(コロコロ)クリティカルヒット。
 

 シュリの撃った弾丸は、サリースの太ももを撃ち抜いた。
 

サリース:「………………」

シュリ:反応ナシ? ……なら、もっと撃つ。ひたすら撃つ。
 

 銃弾が、次々とサリースの肉体を破壊していく。

 血と硝煙の匂いが立ち込め、カチッカチッという乾いた音が辺りに響く。
 

シュリ:「……弾切れか」

サリース:「……娘の身体といえど、あまり傷つけないでほしいものだな」

シュリ:(目を細めて)「言ってる意味が、よく分かんない」
 

 シュリがリロードしようとしたとき……サリースの身体が、微かに震えた。
 

サリース:「……あたし……ここはイヤだな……」

GM:サリースは、東の方へ飛び去っていく。

シュリ:リロードして撃っても……間に合わないかなぁ。──銃を収めて、ケガ人の治療に回る。

ユリア:ユリアは、赤いのの後を追うれす。

GM:ではユリア、東の方へ走ってる途中で、気配察知。

フウゲツ:また仮面か!?

ユリア:(コロコロ)09。かなりの成功れす。

GM:ではビンビンに例の猫の気配を感じる……前方に。

シュリ:気配も何も、目の前じゃない。

GM:む。──てことで、ユリアの目の前に、褐色の肌の半獣半人の女性が立っている。

シュリ:あ、猫じゃなくなった。

フウゲツ:てゆーか、どこかで見たことがあるような……。

GM:プレイヤーには見覚えがある──ティンベルだね。

ティンベル:『どこにいくのだ?』

ユリア:「……どこだろう? 追いかけてるだけだから。──あっち」(東を指差す)

ティンベル:『何を求める?』

シュリ:今までの流れから見ると……『敵』のような気がする。

レイチェル:自分よりも強い者。

ユリア:「あの飛んでる赤いのをはたき落としたい」

ティンベル:『戦いを求めるのか?』

ユリア:「戦い……?」

ティンベル:『何を欲する? 戦い? 強さ? 力? 地位? 権力? 金? 男? 愛?』

レイチェル:背。

ティンベル:『何を欲してこの道を──この<タオ>を進む?』

ユリア:「………………」

ティンベル:『最後に聞く。……私と、どうしたい?』

ユリア:「あなたはとてもイヤな匂いがする」

ティンベル:『今は私を拒むか。それもよかろう』

GM:そう言って、ティンベルは姿を消す。

ユリア:「ふうう……」(ため息)
 

 ユリアはまた、走りだした。

 アーケインの東の外れ 14:15

サリース:「ハーイ、緑の少年。元気?」

ヴァイス:「これが元気にしてるように見えますか」

サリース:「へろへろねぇ。──まあいいわ。アンタとは、ゆっくり話がしたかった」

GM:サリースの言葉と共に、『できそこない』が動きを止める。

エミリー:ではその間にトドメを。

ヴァイス:「アナタがこの騒ぎを引き起こしたんですか?」

サリース:「そうよ、今頃知ったの?」

ヴァイス:「知りようがなかったんですッ!」

サリース:「誰も教えてくれなかったんだ……」

ヴァイス:「誰も来なかったから……って、そんなことはどうでもいいんですッ」

シュリ:みんな持ち場がいっぱいいっぱいだったからねー……。

サリース:さみしい人生だったのねぇ……。

フウゲツ:え、ヴァイスの人生ここで終わるの?(笑)

エミリー:そういう会話を聞いてると、サリースが全ての元凶だって分かります?

GM:分かるだろうね。

フウゲツ:今こそ関節技を!

エミリー:いや、関節技はしないけど……。

ヴァイス:「……なぜ、こんなことを?」

サリース:「アンタに話しても分かってもらえるとは思えないけど」

ヴァイス:「分かりたくもないですけどね」

サリース:「ふーん、冷たいのね」(泣きマネ)

シュリ:ああ冷たいさ、それがどうした。

フウゲツ:それ、キャラ違う。

ヴァイス:「冷たくされたくないんだったら、もっとやること考えてください」

サリース:「……そうよね、やること考えるべきよね。……でもあたしは何をすればいいのか分からなかった。仲間と呼べる人たちも得られなかった。旅に出たけど……結局何も見つからなかった」

エミリー:アナタの方がさみしい人生送ってたのね……。

レイチェル:私はお前をそんな風に育てた覚えはない。

フウゲツ:ホントにない。

サリース:「その挙句の果てに……こうして『身体』を乗っ取られてしまった」

ヴァイス:「身体を乗っ取られた……?」

サリース:「詳しく、知りたい?」

ヴァイス:「ぜひ聞かせてもらいましょうか」

サリース:「そう……。じゃあ、教えてあげる──ちょっとした、昔話を」



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