シュリ:は? 水が吹き上げてるってこと?
GM:いや、噴水そのものが。噴水は押し上げられ吹き飛んでしまっている。そして噴水があったところ──街の中心からは巨大な木の根が。
シュリ:一体どれだけの岩盤をつきやぶってるワケ?
ユリア:大変れす! あれではレイチェルがどこに立てばいいのか分からなくなってしまいます。
レイチェル:問題はそこではないだろう。
マリアルイサ:いよいよラスボスってかんじだねえ。
GM:では全員、今どこにいるかの報告と、これからどうするかの宣言。
フウゲツ:自分の部屋だから……寮か。当然、噴水の方へ向かうぞ。
ユリア:アインのところにいるれす。噴水へ。
GM:アインはどうする?
ユリア:アインは……怪我をしてるからおいていく。
シュリ:あたしも自分の部屋かな。異変に気づいたなら、カーキたちに街のみんなを避難させるように言ってから噴水へ向かう。
エミリー:教会。当然わたしもいく。
ヴァイス:僕は見回りの途中かな。……街の人に声をかけつつ、中心にいく。
GM:PCは全員噴水へ向かうのだね。
レイチェル:あの、私は。異変に気づいていいのか?
GM:おっと。レイチェルは……今地下にいるので。
レイチェル:地下? 地底湖のある空間?
GM:そう、そこにエイドシックとふたりきりでいる。いつもとは違う装置につながれてね。
レイチェル:分かった。で、地底湖に異変はないのか?
GM:大有り。湖の底から低い地鳴りが響いてくるのと……水面を割って生えてきた巨大な木の根が、そのまま天井を突き破って地表に出ていく、のに気づく。
レイチェル:それは……気づくだろうな(笑)。

──『G』が、覚醒したの
……G?
──『ホフヌング』という組織が造りだしだ、神を倒す者。あたしもスノウも、その血を引いているから。
……ゲインさんが、その、Gとやらなんだな。
──うん。
……それで……目覚めた。力が、暴走したってことか?
──うん。たぶん、襲われたときの、ショックとかいろいろあったんだと思う。それで……。
……それで……どうなったんだ……?
──それで、自分の力を抑えられずに、暴れ傷つけるあたしを…………街のみんなは…………。父さんは…………。
ぐっと目を閉じ、開ける。流れていく風景が、かすかににじむ。
(くそッ! くそッ! くそぉぉぉぉぉぉ!!!)

GM:まず到着するのは……シュリ、フウゲツ、エミリーかな。丁度中央広場を埋め尽くすような形で、太い木の根が生えている。
フウゲツ:かなりデカイな……。ゲインさんの家は無事か!?
GM:ギリギリだけど、どうやら無事みたい。
シュリ:木の根の隙間から、下に降りられそう?
GM:ちょっと無理そうだね。
シュリ:てことは……遠回りだけど、『森』から地下にいくしかないか。
フウゲツ:やはり……地下で何かあったのか?
シュリ:そう考えるのが普通でしょうね。
フウゲツ:よし、なら『魔王の森』へいくぞ!
それからしばらくして、今度はユリアが中央広場に到着。フウゲツたちと同じように、『魔王の森』へ向かうことに。
ユリア:サデルおじいさんのところに寄っていくれす。
GM:そして最後に、ヴァイスが到着。
ヴァイス:えーと……誰もいないんだよね。
GM:うん、みんな『森』へ向かった後だ。
ヴァイス:こういうときは……みだらに動かない方がいい。
シュリ:そりゃ、みだらに動いたらダメでしょーね(笑)。
ヴァイス:みだらじゃない、みだり、みだりだ。
| ・みだら【淫ら/猥ら】…… | (男女の関係が)性的に乱れていること。ふしだらである・こと(さま)。 |
| ・みだり【乱り/猥り】…… | (1)(規制などを受けずに)勝手気ままなさま。
(2)考えの浅いさま。思慮のないさま。無分別。 (3)「みだら」に同じ。 (4)秩序のないさま。筋道の立たないさま。 |
GM:じゃ、ヴァイスも森へ向かうのだね。
シュリ:肩を揺らしながら。
ヴァイス:肩はともかく、森にはいく。
てことでヴァイスも……『魔王の森』へ。

フウゲツ:……図らずもふたりきりだな、シュリ。
GM:エミリーもいるんだけど。プレイヤーは眠ってしまったけど。
フウゲツ:そ、そうか。
GM:真夜中へと向かう時間帯、君たちは『古の民』のところへ向かっている。──そしてシュリ。
シュリ:はい。
GM:君は……突然、ワケもなく恐怖を感じる。
シュリ:……は?
それは、言葉ではどう説明すればよいのだろうか。
不安? 苛立ち? 畏れ?
──その全てであり……たぶん、一番近いのは……怯え。
シュリは、怯えていた。
手を振り上げられた子供が、また殴られるのではないかと身体を強張らせるように。
……見られてる。近くにいる。
……アレが。
フウゲツ:「シュリ、シュリ、大丈夫か?」
シュリ:「え、ええ……」
フウゲツ:「何があったのか知らんが……今は、地底湖に急ごう」
シュリ:「当然」
そんな二人を……無言で見つめる、エミリーの姿があった。

サデル:「年寄りをせかすもんじゃないわい」
GM:あんまり急がせると、道に迷うかもよ。(コロコロ)ほーら、危なく失敗するところだった。
一同:またか……。
ユリア:「何ならユリアがおんぶしていってもいいれすよ」
自分を見つめる視線。
猫の視線にわざと気づかないフリをして、ユリアは先を急いだ。

フウゲツ:何だ? (コロコロ)失敗してる。
ヴァイス:(コロコロ)こちらは成功してる。また『仮面』とか?
GM:いや、ヴァイスには「いたい……苦しい……」って声が聞こえた、気がした。
ヴァイス:それって……まさか……。
GM:そう、スノウの声だ。
フウゲツ:スノウぅぅー!
GM:いや、君が叫んでも。
ヴァイス:「スノウ、スノウなの!? どこ?」って呼びかけてみるけど?
いたい…… ああ、いたいよぉ 苦しい…… ……くる……しい……
GM:声はだんだんと遠ざかっていく。
ヴァイス:急ごう、早く地底湖へ。そこにたぶん、スノウがいる気がする。
ここにいないユリア:そうじゃなかったらビックリなのれすが。
GM:では、道に迷わないかどうか判定してみよう。
ヴァイス:(コロコロ)うぞ! ……90って、失敗……。
一同:ヴァイスぅー!
ヴァイス:だ、だって……。
GM:(しょーがないなぁ……)「なにやってんのよぅ!」って声が、後ろから。
ヴァイス:この声は……。
ロゼ:「もたもたしないで、こっち、こっちだってば!」
ヴァイス:「君は……ロゼ……」
木々の間をすり抜けるように飛んでいくロゼ。それを追うヴァイス。
ロゼ:「急いで! ──ねえ、痛いんだよ? 苦しいんだよ? 自分が自分じゃないものになっていくのって……ツライんだよ?」
ヴァイス:「……うん……」
ロゼ:「早くいってあげて。あの木立を抜けたら、あとはまっすぐだから」
ヴァイス:「わかった」


